楽天が、米パドレスを自由契約となった外野手オスカー・ゴンザレス（27）を獲得へ。メジャー通算13本塁打のパワーで、長打力不足に悩む打線の起爆剤となれるか。両翼守備とDH併用も視野に、6月中旬の合流が注目される。楽天打線の再編成はここから始まる——。

楽天が
ゴンザレス獲得へ

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東北楽天ゴールデンイーグルスが新たな「大砲」として、米メジャーリーグからオスカー・ゴンザレス外野手を獲得する方針を固めた。メジャー通算13本塁打の実力者が、打線強化に悩む楽天にどのような変化をもたらすのか——球団内外で期待と注目が集まっている。

✅ 見出し	要点
▶ 楽天がゴンザレス獲得へ	パドレスを自由契約となった直後に交渉
▶ 今季成績	21試合出場、打率.220、本塁打ゼロ
▶ メジャー実績	2022年に11本塁打、通算打率.264
▶ チーム状況	外国人打者はフランコのみ、打線強化が急務

楽天はなぜゴンザレスを獲得したのか？

◆ 打線の現状と課題は？

今季の楽天は、得点力不足に苦しんでいる。特に外国人打者はフランコ1人に依存しており、他に大きな一発を期待できる選手が乏しい状況だ。開幕からの戦いぶりを見ても、長打で試合を決める場面は限られており、終盤の得点機会を逃す展開が目立っていた。

こうした背景から、長打力に優れた選手の補強が急務とされており、その筆頭候補として白羽の矢が立ったのが、メジャー経験も豊富なオスカー・ゴンザレスである。

◆ ゴンザレスの打撃・守備成績は？

ドミニカ共和国出身の27歳、右投げ右打ちのゴンザレスは、2022年にクリーブランド・ガーディアンズでメジャーデビュー。91試合に出場して打率.296、11本塁打、43打点を記録した。

通算では166試合、打率.264、13本塁打、59打点という成績を持ち、パンチ力のある中距離打者と評されている。今季はパドレスで21試合に出場し、打率.220と低調ではあったものの、両翼を守れる守備力と、193cm・109kgの体格を活かしたスイングは健在だ。

▷ 実際の起用法予測

本職の左翼と右翼をこなせる守備力があるため、楽天では日替わりで外野起用される可能性が高い。打線では6番〜8番を任されることが想定されるが、状況次第では中軸に抜擢される展開も考えられる。特にビジターでの一発勝負の場面では、そのパワーに期待がかかる。

◆ 補強はなぜ今だったのか？

楽天は今季、外国人登録枠を最小限に抑えたチーム編成をしていた。特に野手ではフランコのみという状況が続いており、開幕以降、外国人野手による長打の数はリーグ最下位クラスにとどまっていた。

球団幹部の間では「今補強しなければ今季の上位進出は厳しい」との危機感も広がっており、打撃陣のテコ入れとして、パワー系の外野手が必要不可欠と判断されたことが、今回のゴンザレス獲得に直結した。

今季の楽天打線は長打率.368（リーグ5位）
フランコ以外の外国人野手は登録ゼロ
4月以降、3点以下の試合が全体の52％を占める

📊 フランコ vs ゴンザレス（過去成績）

要素	フランコ（楽天）	ゴンザレス（MLB通算）
年齢	30歳	27歳
打率	.247（今季）	.264（通算）
本塁打	4本	13本
打点	15点	59点
ポジション	一塁・三塁	左翼・右翼
打撃スタイル	積極的な中距離打者	パワー重視型の右打者

ゴンザレスは今後どんな役割を担う？

◆ 長打力の補完に期待？

ゴンザレスは、2022年のメジャー初年度から11本塁打を記録した実績がある。特にストレートへの対応力と、引っ張った際の打球速度には定評があり、日本の球場サイズであればフェンス越えも十分狙える打球を放てるタイプだ。

楽天の課題は、ランナーを得点圏に進めたあとに「一発で返す力」が乏しいこと。ゴンザレスが6番前後で控えていれば、相手バッテリーの配球にも変化が生まれ、フランコや浅村といった主軸へのプレッシャーも分散される。これは楽天打線全体の底上げに繋がるだろう。

◆ 守備・走塁での可能性は？

守備に関しては、本職が右翼と左翼の両翼であり、機動力を活かすというよりも体格と肩の強さで勝負するタイプ。すでに日本の狭い外野でも無難に守れるだけのポテンシャルはあると見られており、イニング終盤の守備固めではなく、先発としての起用が濃厚だ。

走塁では大きなプラスは期待しにくいが、体格を活かしたベースランやタッチアップには強みを見せる可能性がある。得点圏でのランナーとしての価値は高く、打撃だけでなくチーム全体の戦術幅を広げる存在となるだろう。

▷ 他の選手との兼ね合い

今後、フランコや浅村との打順調整、さらには山﨑剛や辰己との外野守備ローテーションをどう構築するかがカギとなる。特に左翼での出場が多くなれば、若手選手の出場機会にも影響が出る。指名打者（DH）での併用も視野に入れた起用が求められる。

◆ DHと併用する可能性は？

ゴンザレスは長打力の魅力に加え、怪我のリスク管理や守備負担の軽減といった面から、DH（指名打者）での起用も検討されている。特に夏場の疲労が蓄積する時期や、守備負担を抑えたい連戦中には、DHでの出場がチームにとって合理的な選択肢になる。

また、DHでの起用が続けば、外野の守備位置には若手や機動力に長けた選手を配置でき、戦術の幅が広がる。この柔軟な運用ができること自体が、ゴンザレスという選手の価値をより高めている。

DH併用により出場機会の安定確保が可能
外野の若手育成とのバランスも取れる
守備負担を軽減し打撃集中を図れる

🔁 ゴンザレスの楽天定着までの道のり

① 獲得発表（近日中）
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② 来日・チーム合流（6月初旬想定）
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③ 2軍での実戦調整（1〜2週）
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④ 1軍登録・代打起用開始
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⑤ 外野レギュラー定着＋DH併用起用へ

✅ 項目	要点
▶ 長打力	中軸補完として大きな戦力になる可能性あり
▶ 守備起用	両翼で先発起用が見込まれる
▶ DH運用	負担軽減＋若手起用の両立が鍵に
▶ 今後の展開	実戦調整を経て6月中旬以降に定着見込み

今回の補強は、単なる「一発の期待」だけではなく、起用オプションの幅を広げ、チームの戦術を柔軟にする点に意義がある。楽天ファンにとっては、外国人選手の成功と失敗を何度も見てきた過去もある。今回のゴンザレスの起用法次第では、打線全体の活性化が期待できる。

✒ 楽天とゴンザレスの“思惑”

ゴンザレスは「安易な補強」ではない。楽天が求めているのは「即戦力」という名の幻想ではなく、「自分たちの流れを変える」新しい装置だ。だがその装置も、使い方次第で毒にも薬にもなる。

三木監督の「二度としちゃ駄目」という苦言は、過去の失敗に対する自省だろう。だとすれば、今回の補強はその言葉とどう接続されるのか。反省の先にある実践、それが楽天の真の勝負となる。

✅ 見出し	要点
▶ 獲得経緯	ゴンザレスは19日に自由契約、楽天と即交渉
▶ 起用法	外野両翼／DHの併用で柔軟に活用へ
▶ 強化ポイント	長打力不足の補完と戦術オプションの増加
▶ 今後の鍵	実戦調整と打撃成績によるレギュラー定着