JTが新型加熱式たばこ「プルーム・オーラ」を発売。香り重視の温度制御と新スティック「エボ」で、gloやIQOSとの差別化を図る。全国発売は7月から。注目はその“味とデザインの変化”——果たして消費者にどう届くのか?今こそ加熱式たばこ市場の再編を読み解く。
JTが新型加熱式タバコ発表
『プルーム・オーラ』
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加熱式たばこ市場で注目の動きがあった。日本たばこ産業(JT)は2025年5月27日、新型モデル「プルーム・オーラ(Ploom X AURA)」の販売を開始した。独自の温度制御技術でたばこ葉本来の香りを引き出す設計となっており、加熱式分野でのシェア拡大を本格的に狙う戦略の第一弾だ。
✅ 見出し | 要点 |
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▶ 新製品名 | JTが「プルーム・オーラ」を発売開始 |
▶ 特徴 | 香りを活かし雑味を抑える温度制御が特徴 |
▶ 販売情報 | 5月27日先行発売、7月1日から全国展開予定 |
▶ 専用スティック | 「エボ(EVO)」ブランドが同時発売、全3種 |
JTの新型プルームは何が違う?
どんな特徴の製品なのか?
JTが発売した新型加熱式たばこ「プルーム・オーラ」は、同社の既存モデル「プルーム・エックス」の進化系とされるが、併売されることが前提となっている。
オーラはスリムで手になじむデザインを採用しつつ、内部には雑味や焦げ臭を抑える独自の温度制御システムを搭載。たばこ葉本来の香りをしっかり引き出す設計がなされており、加熱式の新たな選択肢として提案されている。
また、「プルーム・オーラ」は新開発の加熱技術「HEATFLOW®(ヒートフロー)」を採用しており、間接加熱と空気の流れを精密に制御する構造により、たばこ葉本来の香りを雑味なく引き出す仕様になっている。これにより、吸引のたびに均一な味わいが保たれ、ユーザー体験が大きく向上している。
いつからどこで買えるのか?
5月27日より、JTの公式オンラインショップおよび直営店(例:Ploomショップ銀座など)で先行販売が始まった。
一般販売は2025年7月1日から全国の主要コンビニやたばこ販売店で順次展開される予定。希望小売価格は2,980円(税込)で、競合他社製品と比較しても価格帯としては抑えめだ。
なぜ今このタイミングで発売?
JTはかねてより、加熱式市場におけるIQOS(フィリップモリス)やglo(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)といった競合に後れを取っていた。
今回の「プルーム・オーラ」発売は、消費者の“煙を避けたいが香りは楽しみたい”というニーズへの対応に加え、2025年時点で約3,000億円に達するとされる加熱式市場の成長性を見込んだ戦略的タイミングとされる。
加熱式市場とJTの立ち位置
JTは「プルーム・テック」シリーズで早期に加熱式市場へ参入したものの、煙量や使用感の点で市場に浸透しきれなかった過去がある。
今回の「オーラ」では加熱方法と香りへのアプローチを見直すことで、競合との差別化と“再挑戦”の意味を込めている。
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市場規模は前年比6%成長(JT調べ)
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プルーム・エックスでは若年層の支持が増加傾向
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2025年内に海外展開の計画も検討中(未確定)
項目 | プルーム・オーラ | IQOS ILUMA/glo Hyper |
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本体価格 | 2,980円(税込) | 約3,980~6,980円 |
スティック | 「エボ」専用(550円) | 「テリア」等(580円前後) |
加熱方式 | 温度制御型 | ブレードレス加熱(IQOS)/パルス加熱(glo) |
発売タイミング | 2025年5月~7月展開 | 既存ラインナップ拡張中 |
主な特徴 | 香り重視・雑味抑制・新ブランドスティック | 吸いごたえ強化・加熱時間短縮 |
競合製品との違いは何か?
スティックは何が変わった?
今回同時発売された「エボ(EVO)」は、JTとしては15年ぶりとなる新ブランドのたばこスティックだ。
「ディープ・レギュラー」「フレッシュ・メンソール」「ダーク・メンソール」の3種が用意され、ブランド戦略の再構築が明確に見て取れる。
特に「ディープ・レギュラー」は、加熱式ながら紙巻たばこに近い“濃厚さ”を志向した設計になっている。これにより、切り替え層の不満解消と加熱式離れの抑止が狙われている。
また、「エボ」スティックは新型「プルーム・オーラ」に合わせて開発されたものだが、実際には「プルーム・エックス・アドバンスド」との互換性も確保されている。これはJTが公式に発表している仕様であり、既存ユーザーが新型機への移行を迷わず進められるよう配慮された設計となっている。ブランド再編の中でも、完全な断絶ではなく、段階的な接続性が意識されている点は注目に値する。
✅ 見出し | 要点 |
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▶ 新型オーラの立ち位置 | JTが市場再挑戦の象徴として開発した |
▶ 専用スティック「エボ」 | 加熱式らしさと紙巻の中間を狙った設計 |
▶ 競合との差別化点 | 香り強調・温度制御・デザイン性の3軸 |
▶ 今後の拡張性 | 海外展開やスティック追加の可能性あり |
【加熱式たばこ市場とJTのポジショニング戦略(時系列)】
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既存モデル「プルーム・テック」シリーズの苦戦
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「プルーム・エックス」でブランド刷新
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競合が新型を相次いで投入(IQOS ILUMA・glo Hyper)
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2025年、「オーラ」と「エボ」で本格再挑戦
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香り重視・温度制御による独自戦略を採用
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海外展開や製品ライン拡充を見据える
ユーザーや市場はどう受け止めた?
消費者の反応は?
SNSでは「香りが上品」「焦げた匂いが少ない」といったポジティブな声が目立ち、一部では「gloより上品」「IQOSよりマイルド」といった比較コメントも散見される。
また、JT製品特有の“国産品質”への安心感が購買動機となっているという声も確認されている。
一方で、「スティックが高い」「専用スティックしか使えないのは不便」といった指摘も見られた。発売直後ゆえ、今後の評価推移には注視が必要だ。
発売直後の使用者レビューまとめ
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Twitterでは「匂いが家に残らない」「ケースがスタイリッシュ」と評価
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「ディープ・レギュラーは紙巻と近い」と感じたという投稿あり
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「互換性がないのは残念」というレビューが最多
購買層の中心は20代後半〜40代男性と推定されており、喫煙からの移行組にリーチしていると見られる。
読者としては、「たばこ製品の違いがわかりづらい」と感じることも多いだろう。
本記事では“香り重視か、吸いごたえ重視か”という視点で選び方を整理しておくと、購入判断がしやすくなる。
香りにかける挑戦──JTが加熱式たばこで問い直す“感性の喫煙”
たばこを巡る消費は、常に“切り替え”のタイミングで揺れる。
JTはその波に、失敗を糧にしてもう一度立ち向かっているように思える。
「香り」という本質に立ち返ったアプローチは、加熱式という技術の先にある“感性”に訴えかける。
果たしてそれが届くのか――答えは、7月の全国展開後に出るだろう。
❓ FAQ:よくある質問と答え
Q1. どこで買えるの?
A1. 2025年5月27日からJTオンラインと直営店、7月1日以降に全国のコンビニなどでも販売予定です。
Q2. 価格は?
A2. 本体2,980円、スティックは1箱550円(いずれも税込)です。
Q3. どんな人におすすめ?
A3. 「香り重視」「マイルドな吸いごたえ」を求める方に向いています。