2025年6月24日から、iPhoneでマイナンバーカード機能がついに利用可能に。iOS 17.4以降の端末で、証明書取得・医療保険確認・年齢確認などがスマホで完結。Androidに続くデジタル化の大きな一歩をわかりやすく解説。
iPhoneにマイナカード
搭載開始
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「iPhoneのマイナンバーカード」6月24日開始 スマホ1台で本人確認が完結へ
政府は2025年6月24日から、iPhoneにマイナンバーカードの機能を搭載できる新サービスを正式に開始すると発表しました。Android版に続く形で、ようやくiOSでも対応が実現し、スマホひとつで本人確認や証明書の取得が可能になります。生活と行政手続きが一体化するこの取り組みは、デジタル社会の次なる転機となるかもしれません。
iPhone対応マイナンバー、何ができる?
iPhoneにマイナンバーカードの機能が搭載されることで、従来の物理カードなしでも多くの行政サービスが利用可能になります。Androidでは2023年から先行実装されていたが、今回のiPhone対応はユーザー層の拡大と利便性の向上に直結するとみられます。ここでは、実際にどのような使い方ができるのかを詳しく見ていきます。
どんな機能が使えるのか?
スマートフォンに搭載されたマイナンバー機能は、本人確認や証明書の取得、健康保険証としての利用など、日常の多くのシーンで活用が可能です。
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コンビニで住民票などの証明書を取得
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マイナポータルと連携し、税や年金の確認
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病院で健康保険証として提示
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民間アプリ(例:口座開設)での本人確認
Android版と同様、アプリ上でパスコードによる認証を行うことで、顔認証やカードリーダーなしでも手続きが可能となります。
医療・保険証利用の具体例
iPhoneで健康保険証としての登録が完了すれば、病院や薬局での提示もスマホのみで完結できます。薬歴の確認や処方データの閲覧も、マイナポータル経由で可能となる見通しです。
どうやって設定・使うのか?
設定は専用アプリ「マイナポータルアプリ(iOS版)」を通じて行われます。手元のマイナンバーカードを一度だけかざして情報を読み取り、その後はiPhone内にカード情報を格納。以降の利用は、パスコードやFace IDを用いた認証で本人確認が可能です。
登録後はカードの携帯が不要となり、スマホ1台で行政手続きが可能になります。
セキュリティはどう確保される?
カード情報はiPhone内のセキュアエリアに保管され、読み取りや改ざんは不可能な仕様となっています。また、暗証番号は定期的に変更が推奨されており、万が一の紛失時にも他人が使用できないような設計がなされています。
今回のiPhone対応は、高齢者や非デジタル層を含めた広範なユーザー層へのアプローチも視野に入れています。物理カードに不慣れだった層にとっても、スマホ操作ならば馴染みがあるという逆転のアプローチが可能です。
また、飲食店やホテルでの年齢確認、イベント入場時の本人証明など、今後は「スマホを見せるだけで完結する本人確認」が一般化していく見込みです。行政だけでなく、民間利用の広がりにも注目が集まります。
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飲食店での年齢確認に活用
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オンライン資格確認の強化
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災害時の本人証明にも転用可能
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キャッシュレス決済との連動可能性も
今後どう広がる?活用の展望は?
行政/民間/災害・避難時の応用は?
iPhoneにマイナンバーカード機能が搭載されることで、利便性の高い社会インフラとしての活用が大きく進展する可能性がある。行政サービスでは、住民票・戸籍のコンビニ交付、確定申告や児童手当申請などの手続きがiPhoneから直接行えるようになる見込みだ。
一方、民間サービスでも年齢確認・本人確認の簡素化が期待されており、金融口座の開設、携帯契約、レンタカーやシェアリングサービスなどにおける手続きがよりスムーズになる。災害時の身元確認や避難所登録にも応用されることで、パーソナルデータと安全性のバランスをどう取るかが注目される。
利用拡大で懸念される課題とは?
急速なデジタル化が進む一方で、セキュリティリスクと格差の拡大が課題となる。まず、iPhoneの紛失や盗難時に悪用されるリスク、OSアップデート時の不具合など、技術的な問題は現実的な懸念材料だ。
さらに、スマートフォンを持たない高齢者や未成年、障害のある人々への対応も不可欠であり、マイナポータルとの接続や各自治体でのサポート体制整備が鍵を握る。利便性と公平性を両立させるには、デジタルリテラシーの底上げと法的な整備も急務となる。
🔁iPhone版マイナンバー利用の流れ
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iOSアップデート(対応端末へ)
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「マイナポータル」アプリのインストール
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本人確認(対面 or オンライン)
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マイナンバーカード登録
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各サービスへの連携(行政・金融・民間等)
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利用履歴の確認と管理(マイナポータル内)
👁️私たちは“便利さ”の対価をどこで支払うのか?
技術が生活を包み込むようになると、逆に“触れられる実感”を失うことがある。マイナンバーカードがiPhoneに統合され、便利さが日常化するほどに、私たちは「自分で選ぶ余白」を持ち続けられるのか——。子どもたちが成長したとき、自分の個人情報がどこに“ある”のか説明できる社会でありたい。
デジタル社会と個人情報、境界線は?
AIやクラウドが進化する現代において、iPhoneにマイナンバーが搭載される意味は、「IDの一元管理」と「日常の即時化」だけでは終わらない。多くのユーザーが「なぜここにあるのか」を問わないまま便利さに身を預けていること自体が、デジタル社会の本質を映しているのかもしれない。
一方で、日々の生活で個人情報を差し出す瞬間は増え続ける。私たちは、見えない誰かのサーバーに、自分の証明を預けている。その「境界」は、すでに曖昧になりつつあるのではないだろうか。
🎤「見えないカード」が生んだ問い
見えなくなったものほど、深く染みこむ。それがデジタルの性質だ。カードを出さずに自分を証明できる社会では、「何を持っているか」より「何を見せずに生きるか」が問われる。
情報が身体から切り離され、数字だけが歩き出す。都市を歩く人々の多くは、自分の“記号”の所在を把握していない。それでも彼らは暮らしているし、時に怒り、時に笑っている。
では、私たちは“誰”に対して自分を証明し続けているのか?
その答えが曖昧なままなら、スマートフォンはただの仮面かもしれない。
✅【FAQ|よくある質問】
Q1. iPhoneでマイナンバーカードが使えるのはいつからですか?
A. 2025年6月24日から全国で利用可能になります(総務省発表による)。
Q2. 対応機種はどのiPhoneですか?
A. iOS 17.4以上が搭載された「iPhone XS」以降のモデルが対応しています。
Q3. Androidではすでに対応していますが、iPhoneとの違いは?
A. iPhoneではApple Wallet内に搭載され、Face ID連動などセキュリティ面が強化されています。
Q4. 実際にできることは何ですか?
A. コンビニでの各種証明書取得、医療保険資格の確認、e-Tax、年齢確認など幅広い公的手続きが可能です。
Q5. セキュリティ面での懸念は?
A. iPhoneの生体認証やAppleの暗号化技術と連動しており、マイナンバーカード単体より高い安全性が確保されます。