米メディアESPNは、MLBロサンゼルス・ドジャースのオーナー、マーク・ウォルター氏が、NBAロサンゼルス・レイカーズの株式過半数を約1兆4497億円で購入すると報じた。レイカーズの共同オーナーであるジーニー・バス氏は、売却後も職務を継続するという。レイカーズには日本代表の八村塁も所属している。
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MLBドジャースのオーナーであるマーク・ウォルター氏が、NBAレイカーズの株式の過半数を約1兆4497億円で取得すると報じられた。ESPN公式Xの投稿によれば、共同オーナーのジーニー・バス氏は職務を継続する意向を示している。八村塁選手も所属するレイカーズを巡る大型取引は、アメリカスポーツ界の勢力図を塗り替える可能性がある。
要約表
項目 | 内容 |
---|---|
買収主体 | MLBロサンゼルス・ドジャースのオーナー、マーク・ウォルター氏 |
買収対象 | NBAロサンゼルス・レイカーズの過半数株式 |
買収額 | 約100億ドル(約1兆4497億円) |
現職維持 | ジーニー・バス氏は共同オーナー職に留任 |
関連人物 | レイカーズ所属の八村塁選手 |
情報源 | ESPN公式X(2025年6月19日確認) |
なぜドジャースオーナーがレイカーズの株を取得したのか?
ウォルター氏の経営スタンスと買収の狙いは?
マーク・ウォルター氏はドジャースの親会社「グッゲンハイム・ベースボール・マネジメント」のトップとして知られ、スポーツビジネスへの積極投資で知られている。今回のレイカーズ株取得も、NBAチームの収益力やブランド価値の将来性を見据えた長期的戦略とみられる。
さらに、ロサンゼルスというスポーツ都市における影響力を高める意図も含まれている。ウォルター氏はすでにWNBAのロサンゼルス・スパークスにも出資しており、ロサンゼルスの3大プロスポーツのうち2チームを支配下に置くことになる。
ESPN報道の信頼性とジーニー・バス氏の動き
この報道は米スポーツ専門局ESPNの公式Xが最初に発信し、続いて複数の米メディアが追随した。ESPNはNBAの放映権を有する主要メディアであり、情報の正確性は高いと見られる。
共同オーナーのジーニー・バス氏は、売却後も現職にとどまることが明かされている。株式の過半を手放しても経営に関与し続ける構図は、ウォルター氏との信頼関係、もしくは業務分担の意図を示すものと考えられる。
NBAとMLBの経営者が交差するこの動きは、スポーツリーグの垣根を越えた資本提携の一環と見られる。
ウォルター氏が統括するドジャースと、新たに影響を持つレイカーズは、いずれもロサンゼルスを本拠地とし、巨大ファンベースとスタジアム資産を持つ。この両輪による都市内支配のモデルは、将来的にNFLやMLSなど他競技にも波及する可能性がある。
レイカーズとドジャースの経営体制・価値構造
項目 | レイカーズ(NBA) | ドジャース(MLB) |
---|---|---|
オーナー(筆頭) | マーク・ウォルター(取得予定) | マーク・ウォルター |
本拠地 | ロサンゼルス | ロサンゼルス |
主な競技場 | クリプトドットコム・アリーナ | ドジャー・スタジアム |
現在の評価額(推定) | 約67億ドル(フォーブス調べ) | 約48億ドル(フォーブス調べ) |
共同運営者 | ジーニー・バス(留任予定) | グッゲンハイム・グループ |
ド軍オーナーの買収でレイカーズに何が起きるのか?
買収の目的とウォルター氏の狙いは?
ESPNの報道によれば、MLBロサンゼルス・ドジャースのオーナー、マーク・ウォルター氏は、NBAロサンゼルス・レイカーズの株式の過半数を約100億ドル(約1兆4497億円)で取得する予定とされている。これはアメリカのプロスポーツ史上でも類を見ない超大型買収であり、ウォルター氏がスポーツビジネスの更なる多角化を図る動きと位置づけられる。
ウォルター氏は、既にMLB、WNBA、サッカー、アイスホッケーなど多岐にわたるプロチームの出資者として知られ、今回のレイカーズ買収もロサンゼルスの都市全体のスポーツ資産を一元的に束ねようとする戦略の一環と見られている。これにより、ドジャースとレイカーズの連携強化や共同マーケティングなどの可能性も浮上している。
レイカーズ運営体制と選手への影響は?
買収後も、現共同オーナーであるジーニー・バス氏は経営陣にとどまり、引き続き業務を継続するとされている。ただし、支配株主が変わることで中長期的な経営方針には影響が及ぶ可能性が高い。
日本代表の八村塁選手も所属するレイカーズでは、近年、世代交代や再建が課題とされてきた。今回の買収で財務基盤がさらに強化されれば、より積極的な補強や施設投資が期待される一方で、ウォルター氏の経営スタンス次第では「投資優先のビジネス型チーム」への変化も懸念される。現段階では選手契約や起用方針に直接的な変更は発表されていないが、今後の動向に注目が集まっている。
ド軍オーナーの買収でレイカーズに何が起きるのか?
今回の買収劇が注目されるもう一つの理由は、米国における「マルチフランチャイズ所有」の広がりにある。ウォルター氏は既にMLBのドジャース、WNBAのスパークス、プレミアリーグのチェルシーFCに出資しており、今回のレイカーズ買収で西海岸の主要スポーツをほぼ網羅することになる。
こうした動きは、米国内にとどまらず、世界的なスポーツメディア戦略とも連動する。複数チームを横断的に束ねることによって、放送権やスポンサー契約、イベント運営において一貫した交渉力を持つようになるため、今後のビジネス展開にはさらなる拡張余地がある。
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マーク・ウォルター氏はグッゲンハイム・パートナーズのCEOで、資産運用面でも豊富な実績を持つ
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資本関係を持つチーム間でのクロスプロモーションも今後強化される見通し
ウォルター氏によるレイカーズ買収
MLBドジャースのオーナー
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資産家マーク・ウォルター氏(Guggenheim Partners CEO)
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NBAレイカーズの株式過半数を約1兆4500億円で取得へ
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現オーナーのジーニー・バス氏は経営続投
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今後:
・ロサンゼルスにおけるスポーツ資本の集中化
・他競技チームとの一体運営・広報戦略強化
・八村塁選手ら所属選手への経営的影響も注視される流れ
NBAとMLBオーナー交差の意味は?
異業種オーナーシップがもたらす影響とは?
ウォルター氏のように、MLB球団オーナーがNBAにも資本参入する事例は稀だが、アメリカのプロスポーツ界では徐々に異業種のオーナーシップが交錯する流れが広がっている。
こうしたオーナー交差が進む背景には、「ブランド資産の相互補完」と「放映権市場の複線化」がある。ドジャースはロサンゼルスの象徴的存在であり、同都市を本拠とするレイカーズもまた全米屈指のブランド力を誇る。都市資産を共有することで、放映収益や広告契約、イベント戦略での相乗効果を狙う動きが見られる。
また、ウォルター氏が率いる「グッゲンハイム・ベースボール・マネジメント」は金融出身の経営グループであり、メディア・ライツやスタジアム開発に関して高度な資金調達能力を持つ。これによりレイカーズも「競技外の収益基盤」が強化される可能性がある。
八村塁の評価とチーム内での位置付けは?
今回の買収劇に直接関わってはいないが、八村塁の存在もレイカーズの国際価値に影響を与えている。特にアジア市場においては、日本代表選手としての八村の存在が「レイカーズ=グローバルブランド」強化の一翼を担っている。
レイカーズは八村の出場シーンやパフォーマンスをSNSや現地イベントで積極的に活用しており、「日系選手が本拠地チームで活躍する」という構図はスポンサー戦略上も有利に働くとされる。
買収が現実となれば、チーム編成やスター選手のマーケティング方針においても「多国籍展開」が今後さらに加速する可能性がある。
「ウォルターの一手はスポーツ資本の再定義か」
「野球からバスケへ」。この一文で済ませるには、あまりに重い意味をはらんでいる。
マーク・ウォルターという男が見ているのは、球場やコートの上ではない。彼の視線の先には「都市をまたぐ資産」と「世界市場におけるスポーツの貨幣化」がある。MLB、NBA、NFLがすでにただの競技団体ではないことを、我々はとっくに知っているはずだ。
レイカーズの持つブランド、ファン基盤、グローバルなスター選手たち──それらを「資本の論理」で束ね直す今回の動きは、スポーツが感動を生む場所ではなく、最も冷徹な経済装置のひとつになりつつある証左でもある。
八村塁という存在も、単なる選手以上の文脈を背負う。彼が活躍すれば、それは日本市場へのアクセス強化であり、ウォルターの戦略ピースがまた一つはまることになる。私たちはその構造のなかで、どれだけ自覚的に「ファン」を続けられるのか。
FAQ(NBA買収・株式・選手への影響)
Q:レイカーズの株式過半数を買収したのは誰ですか?
A:MLBドジャースのオーナーであるマーク・ウォルター氏が、100億ドル(約1兆4500億円)で買収を進めているとされています(出典:ESPN)。
Q:ジーニー・バス氏は退任するのですか?
A:いいえ。ジーニー・バス氏は株式売却後も共同オーナーとして現職に留まる見通しです。
Q:この買収でレイカーズのチーム編成に影響は出ますか?
A:直接の戦力編成への介入は明らかになっていませんが、資本戦略の観点から今後の選手契約やグローバル戦略に変化が及ぶ可能性はあります。
Q:八村塁選手の立場に変化はありますか?
A:現時点では特段の影響は発表されていません。ただしアジア市場の注目度が増す中で、広報的な存在感はさらに高まる可能性があります。
Q:NBAの他チームにも同様の買収例はありますか?
A:稀ではありますが、他業種のオーナーが複数チームに関与する事例は存在しています(例:ジョシュ・ハリス氏はNFLとNBAの両チームの株主)。