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広告大手ADKをKRAFTONが取得 日本のアニメ事業を統合展開に

「PUBG」開発元KRAFTONが、日本の広告大手ADKを約750億円で買収すると発表。アニメ制作・広告事業に強みを持つADKとの連携により、IPの多角展開と日本市場での基盤強化を狙う。今回の買収は、グローバルエンタメ戦略の大きな転換点とされている。

 

 

 

広告大手ADK
KRAFTONが取得

 

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韓国のゲーム開発会社KRAFTONが、日本の広告大手ADKグループを約750億円で買収する方針を公表した。IP戦略をアニメ領域にまで拡張し、日本市場での事業基盤を強化する中長期戦略の一環とされている。


■要約表

見出し 要点(1文)
買収発表日 2025年6月24日に発表された
買収額 約750億円(約7103億ウォン)
買収手法 ベイン系SPC「BCJ-31」の取得を通じて実施
主目的 日本市場でのIP拡張とアニメ事業への進出

KRAFTONによる買収の構図とは?

取得対象とスキームの詳細

KRAFTONは、投資ファンドベインキャピタル・ジャパン」が管理する特別目的会社BCJ-31」を取得し、間接的にADKホールディングスの経営権を手にする形を採った。BCJ-31はADKの議決権を支配する中核持株会社であり、今回の取引によってKRAFTONはADKグループ全体を連結対象とする権限を取得する見通しとなっていた。

このスキームにより、直接的な株式取得ではなく、間接的なグループ編入という形式での統合が実行される。


ADKとはどんな企業だったか

ADKは、電通博報堂に次ぐ国内3位の広告会社とされ、かつて「アサツーディ・ケイ」の名称で知られていた。2018年にベインキャピタルによるTOBを受け非上場化され、2019年に「ADKホールディングス」へ改称している。

その後はホールディングス体制のもと、広告・メディア・アニメの3部門を統合的に展開し、「ドラえもん」「プリキュア」など300本以上のアニメ制作委員会に関与するなど、IP活用の実績を蓄積してきた。


非上場化とベインキャピタルの関係

2017年にベインキャピタルADK株式の公開買い付けを行い、翌年にはおよそ1500億円で非上場化が完了していた。これ以降、ADKは同ファンドの系列会社によって間接保有されていたが、KRAFTONの参入によりその構造が変更されることになる。

なお、買収後もベインキャピタルは一部出資を継続し、経営支援には引き続き関与するとされている。


◾️KRAFTONとADKの主要領域比較

項目 KRAFTON ADK
主軸事業 ゲーム開発・グローバル運営 広告・アニメ・メディア
代表作・実績 『PUBG』シリーズ ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』など
強み ゲームIPの国際展開力 アニメ制作委員会ネットワークと広告枠管理
経営母体 韓国上場企業 ベインキャピタルによる非上場化後の体制

 

アニメ×ゲームで狙う次の展開は?

グローバルIP戦略との接続

KRAFTONは、長らく『PUBG』シリーズに依存してきた事業構造からの転換を模索していた。今回のADK買収により、ゲームIPをアニメへ横展開し、グローバル規模での認知と収益を強化する方針が示されている。

具体的には、ADK保有するアニメ企画・制作体制を活用し、KRAFTONのIPをアニメ化するほか、ゲーム・映像の両面から世界市場への展開を進める構想がある。IPを単一メディアに限定しないことで、ファン層の拡張とライフサイクルの延長を視野に入れている。


国内市場における実利と課題

ADKは日本国内で独自の広告ネットワークと放送枠の調整力を持つことから、KRAFTONにとってはローカライズ戦略に直結する基盤となる。とりわけ地上波との連携やイベント展開など、他のゲーム会社には持ち得ないルートの開拓が可能になるとみられている。

一方で、アニメIPとゲームIPの連動性や制作進行の調整、文化的な感性の違いなど、実行段階での調整課題は残る。今後のプロジェクト展開にあたっては、日韓間の制作実務の接続やブランド整合性の確保が重要な要素となる。

見出し 要点(1文)
展開戦略 ゲームIPをアニメへ展開し多層的収益を構築
国内強化 日本市場での放送枠・広告展開を視野に
実行課題 制作文化やブランド戦略の調整が焦点に
買収意義 単独ゲーム企業からIP統合型企業への転換

■KRAFTONとADKの今後の連携ステップ

持株会社BCJ-31」の取得完了
→ ② ADK連結子会社
→ ③ アニメ×ゲームの共同プロジェクト企画開始
→ ④ 日本国内での広告・販促連携強化
→ ⑤ グローバル市場向けIP展開を開始

IP展開という戦略の裏側では、放送や広告の運用という手続きが必要とされる。アニメ放送の時間帯調整、広告規制の順守、ローカルスポンサーとの調整など、視聴者が知ることのない選択が水面下で繰り返されている。もし視聴者がその全体像を知っていたら、コンテンツに対する受け止め方も変わっていたかもしれない。


この買収が意味する変化とは?

コンテンツ事業の構造転換

広告会社がゲームを作るのではなく、ゲーム会社が広告会社を買う──。この変化は、従来のコンテンツ産業では想定されにくかった動きだ。とくにADKのようなアニメ制作と広告枠の調整機能を持つ企業を、ゲーム開発企業が取り込むのは異例である。

一方で、海外企業による日本のメディア関連会社の買収はここ数年で増加しており、今回の買収もその潮流の中に位置づけられる。コンテンツの国際展開とIPの価値化が交差する新たな局面に入りつつある。

アニメIPと広告枠が、長年の経験則と関係性のもとで運用されてきた。その内部に、ゲームという異分野の事業者が加わることで、重心が揺らぎ始めている。コンテンツは国境を超えるが、制度は地域に縛られる。この買収は、その矛盾にどう折り合いをつけるかという問いを突きつけている。

 

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FAQ|よくある疑問

Q1. KRAFTONはなぜADKを買収したのか?
A1. ゲームIPをアニメ領域へ拡張し、グローバル市場での収益構造を多層化するため。

Q2. ADKのアニメ事業はどうなるのか?
A2. 経営支援は継続され、制作体制は維持されたまま連携が進む見通し。

Q3. 日本市場での意義は?
A3. 広告・放送網を通じた展開力が得られ、既存IPの訴求に優位性がある。

Q4. 今後どんな展開があり得るのか?
A4. 『PUBG』などのゲームを原作としたアニメ作品の発表が予想されるが、詳細は調査中。

Q5. ベインキャピタルの関与は完全に終了したのか?
A5. 出資は一部継続されており、経営支援も引き続き実施されるとしている。


■おまけ

見出し 要点(1文)
買収構造 間接的にADKを連結化/ベインの出資継続
展開意図 グローバルIP展開と日本市場基盤の確保
制度論点 広告・アニメ枠の管理とゲーム事業の交差
未来展望 アニメとゲームの融合による新IP創出