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101.7マイルの異常進化:大谷翔平“逆転回復”の完成度

登板は2回27球、球速は自己最速101.7マイル。大谷翔平が右肘の再建後に見せた“異例の調整軌道”と、投打両立の中での球速進化を読み解く。

 

 

 

101.7マイル異常進化
大谷翔平“逆転回復”

 

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「どうなってんのマジで」――SNS上でそんな声が次々と上がった。6月28日(日本時間29日)、カンザスシティでのロイヤルズ戦。ドジャース大谷翔平が、投手復帰後3度目の登板で自己最速の101.7マイル(約163.7km/h)を記録した。二刀流として打者出場を継続しながら、球速の限界を更新してみせたその姿に、驚きと称賛が交錯していた。


【要約表】

見出し 要点
自己最速記録 101.7マイル(約163.7km/h)を計測
登板内容 2回27球無失点、1安打・1四球・1奪三振
回復過程 右肘手術からの復帰3登板目での快挙
SNS反応 「漫画の世界」「逆に不安になる球速」

どうやって最速を更新したのか?

登板3戦目の球速と投球内容

この日の登板は2イニング限定で組まれていた。1回表、走者を背負いながらもパスカンティーノを併殺に取り、無失点で切り抜けた。中でも目を引いたのは、その3球目。Statcastが計測した球速は101.7マイル。これまでの最速(2022年の101.4マイル)を0.3マイル上回り、キャリアハイを更新した。

2イニング目は三者凡退。合計27球、ストライク率は7割を超え、打者への対応力も含めて完成度の高い内容だった。


自己最速の意味と過去の記録比較

この数字は単なる偶然ではなかった。球速とともに投球の質も洗練されていたからだ。特に、打ち取った球がどれも明確な意図を持った配置であった点は見逃せない。

米メディアが注目したのは、球速上昇とともにフォームがぶれていないこと。かつて2022年に記録した最速は、登板終盤の力投によるものだったが、今回は序盤から高水準のまま安定していた。球速と投球制御の両立が確認された登板だった。


SNS反応と“違和感”の整理

観客もSNSも、「どうなってるんだこの人」「ホンマにどないなってんねん」と声を漏らす異常球速だったが、一部では「復帰直後でこれは速すぎて不安」との声も見られた。これは驚異的な数字が“計算外”として受け止められたことを示す。

しかし、球速以外の変化球やストライク率、フォーム制御に破綻は見られず、むしろ“計画的進化”に近い印象を与えていた。


過去の最速記録との比較

項目 2022年(アストロズ戦) 2025年(ロイヤルズ戦)
球速 101.4マイル(約163.2km/h) 101.7マイル(約163.7km/h)
回転数 推定2550rpm(公開なし) 推定2575rpm(未公表)
投球状況 登板終盤の力投 序盤の3球目で記録
フォーム 一時的な力感あり 安定・滑らか・再現性あり

 

復帰登板として何が異常だったのか?

平均球速の推移と異例の右肩上がり

トミー・ジョン手術後、3度目の登板で自己最速を更新するという経過は極めて異例だ。通常、投手の球速は手術から半年〜1年をかけて徐々に戻っていくが、大谷は**復帰初戦で96.8マイル、2戦目で97.9マイル、そして今回99.2マイル(平均)**を記録。推定値ながら、球速は一登板ごとに上昇している。

医療上の回復基準とも、通例のリハビリ工程とも異なる。明らかに球団と本人が描いている調整の軌道は、“既知の回復”とは別物である可能性がある。


登板設計と球数管理の工夫

この日も球数は27球に限定されていた。リスク回避と実戦調整を同時にこなすため、「週1回・30球前後」という運用が継続されている。まだ60球・80球といった本格的な先発ペースには達していないが、それでもこの球速水準は異常値だ。

打者としては日々出場を続けながらも、投手としては時間をかけて戻していく。この“二重運用”こそが、大谷という存在を特異なものにしている。


復帰後の登板構造と今後の見通し

球数が限られている一方で、球速は限界に近づいている。このアンバランスさが、現在の「設計」を浮かび上がらせている。

大谷自身が何を優先し、球団が何を守っているのか。通常の登板設計では読み取れないバランス感覚が、この2回27球というフォーマットに刻まれていた。

見出し 要点
登板ペース 週1回の調整登板、球数は限定的
球速の上昇 一登板ごとに平均球速が上昇している
回復との乖離 医学的回復基準と異なる“先行設計”が浮かぶ
二刀流の継続 日々打者出場を続けつつ、投手としての復帰を並行