2025年サンリオ大賞
TOP3を犬キャラが独占
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「2025年サンリオキャラクター大賞」で、ポムポムプリンが9年ぶりに1位へ返り咲いた。第2位はシナモロール、第3位はポチャッコと、“犬キャラ”3体がTOP3を独占。シリーズ40周年の節目で起きたこの順位変動は、キャラクター支持の重心が静かに移りつつあることを示していた。総得票数は過去最多となる6316万票超。ファンの動き、拡散の流れ、キャラの姿勢――あらゆる選択の重なりが、この結果を生み出していた。
プリンV奪還と“犬キャラ”独占の転換点
2025年のサンリオキャラクター大賞では、「ポムポムプリン」が初回速報から最終発表まで首位をキープし、9年ぶり4回目の1位を獲得した。続く2位には、昨年まで5連覇を続けていた「シナモロール」、3位には1990年代に5連覇を果たし復活を遂げた「ポチャッコ」が入り、3匹の“犬キャラクター”が並んでトップを占めた。
投票総数は6316万696票と過去最多を記録し、前年と比べて約111%の増加。40回目となる記念年にふさわしい規模となった。会場となったパシフィコ横浜では結果発表の瞬間、ファンから大きな歓声が上がり、キャラクターたちのステージコメントも交えた祝福の空気が会場を包んでいた。
各キャラクターの支持要因と背景
ポムポムプリンは、世代や国境を超えて“落ち着く存在”として票を集めた。国内では子どもから大人まで幅広い層に支持され、海外ではアジア圏を中心に穏やかで親しみやすいキャラ性が浸透していた。SNS上ではプリン自身が“発信する側”として登場し、静かな共感の輪が広がっていた。
一方、シナモロールは王座から一歩後退したものの、その人気基盤は変わっていない。特に海外からの得票が多く、アニメやキャラクター動画を通じて新たな層に届いていた。ファンアートや応援コメントの投稿も継続的に行われ、長期的なブランド力が保たれていることを感じさせた。
ポチャッコは近年の“懐かしさブーム”と親しみやすい造形で若年層のファンを再び獲得していた。投稿文化やレトログッズの人気と相まって、新たな世代にもキャラ認知が進み、復権を印象づける結果となっていた。
✅2024年→2025年 上位10キャラ順位変動
順位 | 2024年 | 2025年 | コメント |
---|---|---|---|
1位 | シナモロール | ポムポムプリン | プリンが9年ぶりに逆転。安定票と海外支持が決め手に |
2位 | ポチャッコ | シナモロール | 長期王者が2位に後退も、海外人気は維持 |
3位 | ポムポムプリン | ポチャッコ | “懐かしさ”の再燃でV字回復 |
4位 | クロミ | クロミ | 維持。アニメ化とキャラソング展開で若年層支持 |
5位 | ハローキティ | ハローキティ | 根強い人気ながら変動なし |
6位 | マイメロディ | マイメロディ | 安定票層が継続。グッズ展開も順調 |
7位 | リトルツインスターズ | リトルツインスターズ | キャラ年表特集など周年企画が後押し |
8位 | ハンギョドン | ハンギョドン | サブカルコラボ継続で維持 |
9位 | タキシードサム | タキシードサム | レトロ人気で引き続き上位圏 |
10位 | アヒルのペックル | アヒルのペックル | 動画出演増でじわじわと人気獲得 |
投票文化とファン層の“再編”
今回の結果は、順位だけでなく投票行動そのものにも変化が見られた。会場投票・アプリ投票・SNS連動型の拡散など、行動導線が複線化したことで、固定ファンだけでなくライト層の一票が全体に影響する構図が生まれていた。
また、コラボグッズや投票特典などを通じて「応援する楽しさ」自体がファンの動機になっていた。例えば、プリンやポチャッコは投稿映像やSNSの「本人発信」を軸に動いており、その情報がファンの“参加感”を後押ししていた。
キャラ同士の友情関係や架空の会話形式なども票に影響を与えていたとみられ、単なる人気投票から「応援物語」へと意味づけが拡張していた。特定の世代に限定されないキャラクター支持が分散的に積み重なり、今回の順位結果に結びついていた。
サンリオ40周年の広がる導線
40回目という節目にあたり、運営側の“届け方”も大きく変化していた。キャラクターの登場回数はイベント・SNS・店頭問わず明らかに増えており、登場するたびに個別メッセージや短尺動画が添えられ、発信者としての存在感を強めていた。
さらに、投票に直結しない展示や会話イベントも増え、支持の軸が「好きだから入れる」から「話しかけてくれるから選ぶ」へと変わっていた。キャラクターは単なる商品ではなく、“関係の継続”を求める相手として選ばれ始めていた。
要素 | 内容 |
---|---|
行動 | SNS・イベントでの投票・応援発信 |
影響 | キャラ発信と拡散が連動、支持層が広がった |
動機 | 物語性や“関係性”への共鳴、本人コメントによる参加意識の高まり |
大人になっても「推し」を応援できる自由。それを与えてくれる存在が、プリンであり、シナモであり、ポチャッコだった。懐かしいだけじゃなく、今の自分が寄りかかれる場所。そんな心の置き場所が、今年の大賞には詰まっていた。
2025年順位に至る応援導線の変化
【過去数年間】
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└─ 固定ファン中心の得票
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└─ シナモロール:安定した人気と連続首位
↓
【2024年まで】
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└─ 人気の理由:アニメ・海外層・既存支持層
↓
===== 投票行動の質的変化(2025年)=====
↓
【2025年の変化】
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├─ キャラクター自身の発信が増加
├─ SNS投稿に“コメント”や“物語”が添えられる
├─ イベントやグッズ連動で会話が生まれる
↓
【ファンの動き】
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├─ 「応援」から「共感」へ
├─ 「好き」より「つながっていたい」へ
↓
【最終結果】
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└─ ポムポムプリン:関係の継続性で1位に返り咲き
シナモロール:僅差で2位も海外票は堅調
ポチャッコ:懐かしさと再登場で3位に復活
“順位”よりも関係の重みが見えた年
2025年のキャラクター大賞で強く印象に残ったのは、単なる順位の入れ替わりではなく、「なぜ選ばれたのか」という動機の変化だった。プリンは票数だけではなく、ことばと行動の積み重ねで選ばれていた。投票とは名ばかりの、対話に近い選択だったように感じられた。
その点で今年のTOP3独占は、犬キャラという種別より、“関係性”を深める存在としての象徴だったとも言える。応援することが会話になり、会話が選択になり、選択が未来をつくる。この流れは、来年以降も止まる気配がなかった。
FAQ
Q1. どうしてポムポムプリンが1位になったの?
A1. 発信活動が活発で、ファンとの関係が強く築かれていたため。
Q2. シナモロールの人気は下がったの?
A2. 得票数は高いままで、海外からの支持も継続していた。
Q3. ポチャッコの“復活”はどうして?
A3. 懐かしさとキャラの素朴さが再評価され、新たなファン層が広がっていた。
Q4. 2025年は何回目の開催?
A4. 第40回で、記念イベントとしても注目されていた。
Q5. 総得票数はどのくらい?
A5. 6316万696票で、昨年よりも111%増となっていた。
まとめ
→ 応援のかたちが変わると、結果も変わっていく。