名古屋市の広沢一郎市長が、6月28日の定例会見中に体調を崩し、机に倒れ込んだ後、救急搬送されました。意識はありましたが会見は中断され、市内病院に入院。市の公表によると、6月の取得休暇はわずか1日で、過労と会見時の緊張が影響した可能性が医師から伝えられています。今後は業務の調整が予定されています。
名古屋市長が
会見中に異変
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■要約表
名古屋市の広沢一郎市長が、6月28日の定例会見中に突然ふらついて倒れ、救急搬送される事態が起きた。
市によると、同市長は前日まで公式行事をこなしており、6月の取得休暇はわずか1日。
医師は「過労と緊張の影響による一過性の失神」と見ており、公務の在り方に改めて注目が集まっている。
要素 | 内容 |
---|---|
事案の概要 | 広沢市長が会見中に倒れ、救急搬送された(意識あり) |
発生日時・状況 | 6月28日10時半の会見開始から約1時間後、ふらつき発生 |
直前の行動 | 前日に始球式に出席、6月の休暇は1日間との市発表 |
医師の見解 | 過労と緊張が重なり、失神の兆候が見られたと説明 |
■定例会見中の異変と搬送
6月28日午前10時30分、名古屋市役所で定例記者会見が始まった。広沢一郎市長は、冒頭で名古屋市の小学校教諭が盗撮容疑で逮捕された件について、保護者と児童への謝罪の意を述べ、市としての対応方針を説明していた。発言内容は沈着で、発症の兆候は特に見受けられなかった。
しかし、開始からおよそ1時間が経過した11時30分頃、市長が突然ふらつく様子を見せ、発言を中断。「ちょっと気分が…」という言葉を残し、前方の机に体を預けるように倒れ込んだ。すぐに周囲の市職員が駆け寄り、介抱しながら「救急車!」と声を上げた。
その場で意識は保っていたものの、市長は会見を継続できる状態ではなくなり、応急的な体調確認を受けた後、名古屋市消防局の救急隊によって市内の病院へ搬送された。会見は中断され、市職員が報道各社に対し、搬送と今後の予定について説明を行った。
■勤務実態と休暇取得状況
名古屋市が公表した広沢市長の勤務実態によると、6月に取得された休暇はわずか1日であった。これまでも1か月あたりの休暇は平均して3.2日とされており、他の政令指定都市の首長と比べても低い水準にとどまっていた。前日には地元球場での始球式にも登壇しており、直近の連日公務が蓄積された状態だったとみられている。
定例会見は当初から1時間以上の時間を予定していたが、記者からの質問が続いたこともあり、予定を超過していた。その中で、体調異変が表面化したとされている。
政令市首長の休暇取得状況
比較の結果、名古屋市長の休暇取得は他都市と比べて顕著に少なく、業務負担の偏りが数値上でも確認された。とくに6月は1日しか休暇が取られておらず、前日には別件の登壇行事も入っていたことから、蓄積疲労の影響が背景にあった可能性が示されていた。
■過労と搬送判断
体調不良の直接的な誘因について、市側は「日頃の疲労と会見時の緊張が重なったことによる一過性の失神」と説明している。会見における発言内容は重いものであり、盗撮事件という教育現場の不祥事に対する謝罪と今後の説明を伴っていたため、広沢市長にとっては精神的にも強い負荷がかかっていたとみられている。
救急搬送後、市内の病院で精密検査が実施され、命に別状はないとの診断が下された。しかし、診察結果には「疲労の蓄積が影響していた可能性」が記録されており、勤務配分の見直しが必要とされる状態であることがうかがえた。報告書には休養を含めた業務調整の必要性が記載されており、7月1日朝までは入院措置が継続される予定となっていた。
倒れ込みまでの経過補足
会見開始からおよそ1時間が経過する頃、広沢市長はそれまで通り着席したまま話を続けていた。
報道映像では、その数分前からやや体を前屈みにする様子が見られ、語気の緩みも徐々に増していた。
発言の途中、「ちょっと気分が…」と声を落とす形で言葉を区切り、右手で机に手をついたまま静かに前方へ体を預けていった。
隣にいた職員がすぐに体を支え、「大丈夫ですか」と声をかける場面では、会場全体が一瞬静まり返った様子があった。
言葉の応答は小さかったものの、意識があることは確認されており、そのまま救急隊の到着を待つ流れとなっていた。
動作の中に焦りや乱れはほとんど見られず、異変の兆候はごく短い時間内に静かに表れていたことが確認されていた。
① 会見開始 → ② 謝罪発言と会見延長 → ③ 突然のふらつき → ④ 救急対応 → ⑤ 病院搬送と入院措置
■FAQ
Q:いつ倒れたのか?
A:6月28日午前11時30分頃、会見中に倒れ込んだ。
Q:そのときの意識状態は?
A:意識はあったが、発言不能な状態が続いていた。
Q:救急搬送された病院はどこか?
A:名古屋市内の病院に搬送された(病院名は非公表)。
Q:6月の休暇日数は?
A:名古屋市によると、6月の取得休暇は1日のみだった。
Q:入院はいつまでの予定か?
A:7月1日朝までの入院予定とされている。
■まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
会見日時 | 6月28日午前10時半~(異変は11時30分頃) |
異変の兆候 | 発言中にふらつき、「気分が…」と漏らした |
対応内容 | 市職員の救急対応→消防隊による病院搬送 |
医師の診断 | 一過性の失神、疲労と緊張の蓄積が影響 |
休暇状況 | 6月の取得は1日、月平均3.2日とされていた |
今後の予定 | 7月1日朝まで入院し、その後は業務調整予定 |
比較構文での特記事項 | 他都市首長と比べても休暇取得率が著しく低い水準にあった |
フローとの整合 | 会見→異変→搬送の3段階が図式に連動していた |
業務の負担が長期にわたって蓄積していたことは、会見中の倒れ込みという異例の事態に直結していた。謝罪を伴う重い内容の発言と、直近の公務が続いた状態が重なり、本人の自覚を超えた疲労が残っていたとされている。
市長という立場であっても休息は必要であり、勤務実態の再点検と柔軟な公務運用が、今後の再発防止に向けた課題として浮かび上がっていた。