
1980年開業の老舗ライブハウス「目黒鹿鳴館」が、2025年12月11日(木)の「残された力 vol.18」で現地営業を終了。退去から延長を経て、移転は継続中。再開時期は未公表ながら、“音の灯”をつなぐ決意を伝えた。
目黒鹿鳴館、12月11日で現地営業終了
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東京・目黒の老舗ライブハウス「目黒鹿鳴館」が、現地での営業を12月11日の公演をもって終了することを公式Xで発表した。
1980年の開業以来、数多くのバンドが活動初期を過ごしてきた場所として知られる同館は、老朽化による退去方針を経て一度は営業を終えたが、その後の延長期間を経て再び最終日を迎える。
今回の発表では、移転に向けた準備を続ける一方で、再開時期はまだ公表できないとしている。
【営業終了の発表とこれまでの歩み】
現地最終日が決定 公式Xで発表された12月11日の告知
目黒鹿鳴館は2025年10月25日に公式Xを更新し、「12月11日(木)の公演をもって現在の場所での営業を終了します」と発表した。
最終日はイベント「残された力 vol.18」に合わせて行われる。
発表文では「2度にわたる延期(ほぼ2年)を無事に営業できたのも、関係者や来場者、出演者のおかげです」と感謝を伝え、「1月19日に“さようなら公演”を行ったため、今回は主催の“さよなら公演”は実施しません」と説明している。
さらに「移転先の選定を慎重に進めており、再開の時期は公表できる段階になり次第お知らせします」と続け、ライブハウスとしての活動継続への意思を明確にした。
この発表により、2023年の退去方針から続いてきた延長営業が一区切りを迎えることになる。
ファンや関係者の間では、現地での最後のライブに多くの思い出を重ねる声が上がっている。
歴史と役割 1980年から続いた“ライブの原点”
1980年にオープンした目黒鹿鳴館は、ハードロックやヘヴィメタル、ビジュアル系のバンドを中心に、東京の音楽シーンを支えてきた。
特に1980〜90年代には、米米CLUB、THE MODS、44MAGNUM、LUNA SEA、GLAYなど、後に全国的に知られるアーティストが活動初期に出演した。
狭いステージと観客の距離の近さ、音圧のあるサウンド環境は、出演者にも観客にも特別な一体感を生み出してきた。
ライブハウス文化の象徴とも言えるこの場所は、時代の変化に合わせながらも、“生の音”と“直接の熱量”を届ける空間として、45年近くにわたり音楽の現場を支えてきた。
今回の営業終了は一時的な節目であり、関係者は「鹿鳴館という名前はこれからも続けていく」としている。
移転計画と延長営業の経緯
| 段階 | 内容 | 状況 |
|---|---|---|
| 2023年6月 | 入居ビルの老朽化を理由に退去方針を発表 | 当初は2024年1月退去予定 |
| 2025年1月19日 | 「さようなら目黒鹿鳴館」公演を実施 | 一旦営業を終了 |
| 2025年2月 | 新天地での契約が白紙化 | 現地での営業を延長 |
| 2025年10月25日 | 公式Xで再告知、「12月11日(木)最終営業」と発表 | 延長期間を経て現地営業終了予定 |
長年にわたり東京の音楽シーンの象徴であり続けた目黒鹿鳴館。
一度は終幕を迎えながらも再びライブの灯をともしてきたこの場所が、12月11日にその歴史に一つの区切りを打つ。
再開時期は未公表だが、「鹿鳴館」という名がこれからも音楽と共に受け継がれていくことを、多くのファンが静かに見守っている。
再開に向けた歩みと今後の展望
目黒鹿鳴館の公式発表では、現地営業終了後も「鹿鳴館という名前は続けていく」と明言されている。
運営側は新たな移転先を慎重に検討しており、再開の日程については「公表できる段階になり次第お知らせする」としている。
具体的な場所や再開時期は現時点で示されていないが、発表文全体からは「一時休止ではなく、継続を前提とした移転」であることが読み取れる。
これまで45年近く、ロックやメタルのシーンを支えてきた同館が、再び新たな地でどのような形で音を鳴らすのか、多くの関係者やファンが注目している。
老朽化による退去という現実的な課題を抱えつつも、“続ける”という言葉が、鹿鳴館の次章への希望を象徴している。
延長された一年と「最後の一年」の意味
2025年1月に一度“さよなら公演”を終えた後、2月に移転先の契約が白紙化し、現地での営業が延長された。
その一年は、当初予定になかった時間でありながら、出演者と観客にとって再び集う貴重な機会となった。
公式の告知文には「この一年間のすべてのイベントが“さよなら公演”に当たると感じている」と記されている。
つまり、2024年以降の延長期間は単なる営業継続ではなく、「別れを重ねながら感謝を伝える一年」でもあった。
12月11日の最終公演は、その流れを締めくくる象徴的な夜として位置づけられている。
ライブハウス文化の持続と変化
日本のライブハウス文化は、1980年代以降、都市再開発や賃料上昇などによる移転・閉店が相次いでいる。
その中で、目黒鹿鳴館は長期間にわたり同一の場所で営業を続けてきた数少ない会場だった。
“演者と観客が直接響き合う空間”を守り抜いたことは、音楽産業の変化の中でも貴重な存在だったといえる。
また、今回の再告知における「感謝」「継続」「慎重に進める」という言葉の並びには、単なる閉店ではなく“文化の継承”という視点が感じられる。
これまでの歴史を途切れさせず、次の世代へと引き継ぐ意思が表れている。
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目黒鹿鳴館 退去発表から再開検討までの流れ
1980年 開業
↓
2023年6月 入居ビル老朽化により退去方針を発表
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2025年1月19日 「さようなら目黒鹿鳴館」公演を開催
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2025年2月 移転先契約が白紙化し、現地営業を延長
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2025年10月25日 公式Xで「12月11日最終営業」と再告知
↓
2025年12月11日 「残された力 vol.18」をもって現地営業終了
↓
再開予定:新天地の選定中(時期未公表)
FAQ:よくある質問
Q1. 「残された力 vol.18」は一般公演ですか?
A. はい。12月11日(木)に行われる通常公演形式のイベントで、現地最終日として位置づけられています。
Q2. “さよなら公演”は再び開催されますか?
A. 公式発表によると、1月19日に実施済みであり、今回は主催の“さよなら公演”は行われません。
Q3. 移転先や再開場所は決まっていますか?
A. 現在も選定中で、正式な発表はまだ行われていません。
Q4. 今後の情報はどこで確認できますか?
A. 目黒鹿鳴館の公式X(旧ツイッター)で更新される予定です。
Q5. 現在の会場での営業はいつまでですか?
A. 2025年12月11日(木)までです。
目黒鹿鳴館の営業終了と再開への動き
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現地営業終了日 | 2025年12月11日(木)「残された力 vol.18」 |
| 告知日 | 2025年10月25日(公式Xで再発表) |
| 退去の背景 | 入居ビルの老朽化(2023年発表) |
| 延長期間 | 2025年2月に移転契約白紙化、営業を延長 |
| “さよなら公演” | 2025年1月19日に実施済み |
| 今後の方針 | 移転先を慎重に選定中。再開時期は未公表 |
| 特徴 | 1980年開業。ロック・メタル系の拠点として多くのバンドが活動初期に出演 |
ライブハウスが残す“場所の記憶”と文化の継承
目黒鹿鳴館の歩みは、日本のライブ文化そのものの縮図と言える。
ステージと観客の距離が近い空間で、音楽が“体験”として共有される原点を示してきた。
老朽化や環境変化による移転は避けられない現実だが、鹿鳴館の姿勢は「場所が変わっても文化は続く」という希望を伝えている。
音楽の歴史は、建物や街並みの変化の中で形を変えてきたが、記憶を受け継ぐ人々がいる限り、その価値は失われない。
今回の再告知は、単なる営業終了ではなく、「音を鳴らし続ける意思の再確認」でもある。
1980年に始まり、幾多のバンドが踏みしめたステージの記憶は、次の世代へと確実に引き継がれていくだろう。
