2025年メイバンク選手権最終日、山下美夢有が最終日「65」で通算18アンダー。チェ・ヘジン、ハナ・グリーンとの三つ巴プレーオフを18番Par5で制し、米ツアー通算2勝目。雷雲中断を乗り越えた一打が勝負を決めた。
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山下美夢有、メイバンク選手権で米ツアー2勝目
最終日「65」で8打差逆転、18番プレーオフを制す
【大会概要と優勝結果】
最終日「65」で8打差を逆転した山下美夢有の展開
マレーシア・クアラルンプールG&CCで行われたメイバンク選手権最終日。
11位・首位から8打差で出た山下美夢有は、序盤から正確なショットを重ねた。前半で流れをつかみ、ノーボギーのままバーディを積み重ね、最終日は「65」。通算18アンダーに到達し、首位に並んだ。
大会を通じてパッティングの安定が際立ち、ラウンドを通して崩れなかった。天候の影響による中断を挟んでも集中力を維持し、再開直後の15番・17番でバーディを奪取。最終ホールでは手堅くパーをセーブし、プレーオフ進出を決めた。
最終スコアは270。ラウンド別に見ると、初日66、2日目70、3日目69、最終日65と安定した推移を見せ、終盤の伸ばしで上位陣を捉えた。
雷雲中断を乗り越えた冷静なプレー
大会4日目は午後から雷雲が接近し、競技が一時中断された。
山下はその間も表情を崩さず、キャディーと距離を確認しながら淡々と準備を続けた。再開後のプレーでは中断前と変わらないリズムを保ち、ショット精度の高さを維持。集中を切らさずに終盤の勝負どころを制し、勢いのままプレーオフへ進出した。
悪天候に左右されないメンタルと技術の両立が、この日の勝利を支えた。
三つ巴プレーオフの勝負構図
| 選手 | 国籍 | 通算 | 決着ホール | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 山下美夢有 | 日本 | -18 | 18番Par5・1ホール目 | バーディ／優勝 |
| チェ・ヘジン | 韓国 | -18 | 18番Par5・1ホール目 | パー／2位タイ |
| ハナ・グリーン | オーストラリア | -18 | 18番Par5・1ホール目 | パー／2位タイ |
18番Par5で行われたプレーオフは、ティーショット直後に再び雷雲が接近し一時中断。
再開後、山下は3打目でグリーン奥から約7メートルのバーディパットを沈め、2人のライバルを退けた。
集中力を切らさず、一打で勝負を決めた場面には今季の安定感が表れていた。
表彰式では「中断があって長かったが、最後まで強い気持ちで回れた。応援が力になった」と笑顔で語った。
プレッシャー下のプレーオフでつかんだ勝利
最終日を終えて通算18アンダーで並んだ山下美夢有、チェ・ヘジン、ハナ・グリーンの三つ巴プレーオフ。舞台は18番Par5。ティーショット直後に雷雲接近のため競技が一時中断したが、再開後の山下は落ち着きを崩さなかった。フェアウェイからの3打目をピン奥7メートルにつけ、慎重にラインを読み切ると、しっかりと沈めてバーディ。ほかの2選手がバーディを逃したことで勝負が決まった。
プレーオフは1ホールで終了。シーズン2勝目、米ツアー通算2勝目を飾った。表彰式での山下の笑顔は、雷雲と緊張を乗り越えた充実感を物語っていた。
コメントが示す安定感と今後への意識
優勝後、山下美夢有は「中断があって長かったが、最後まで強い気持ちでプレーできた。応援が力になった」と振り返った。
長い中断をはさみながらも、再開直後に冷静な判断を保てたことが勝利の大きな要因だ。
さらに「来週以降も試合が続くので、調整を続けながら優勝を目指したい」と語り、次の舞台を見据える姿勢を見せた。
短い言葉の中に、プレッシャーを楽しむような落ち着きが感じられた。
精神面の強さと成長を映した一戦
この優勝は、メジャー制覇を経て迎えたシーズン後半での再証明だった。
AIG全英女子オープンを制したあとも、山下は世界ツアーで安定したショットを見せており、今回の勝利はその成果が形となったものだ。
雷雲による中断や長時間の待機という不確定要素の中で結果を残せたことは、技術だけでなく精神的な成長を示している。
特にプレーオフの7メートルのバーディは、スイングの再現性とメンタルの集中が噛み合った象徴的な一打となった。
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メイバンク選手権最終日の流れ
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スタート：11位（首位と8打差）
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前半：安定したショットでバーディを積み重ねる
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中盤：雷雲接近で一時中断
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再開後：リズムを取り戻し、15番・17番でバーディ
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最終ホール：通算18アンダーで首位に並びプレーオフへ
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再開後：7メートルのバーディパットを沈めて優勝決定
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優勝会見：「長かったが強い気持ちで回れた」と語る
よくある質問（FAQ）
Q1. 今回のメイバンク選手権はどのような大会ですか？
A. マレーシア・クアラルンプールG&CCで開催された米女子ツアー（LPGA）の一戦です。賞金総額は300万ドルで、アジアシリーズの中核大会に位置づけられています。
Q2. 山下選手の最終成績は？
A. 通算18アンダー。R1=66、R2=70、R3=69、R4=65の合計270で優勝しました。
Q3. プレイオフはどのように決まりましたか？
A. チェ・ヘジン、ハナ・グリーンと並び、18番Par5のサドンデス方式で1ホール勝負。山下が唯一バーディを奪い、優勝が決まりました。
Q4. 悪天候の影響はありましたか？
A. 最終ラウンドとプレーオフの両方で雷雲接近による一時中断がありましたが、山下は再開後も安定したプレーを続けました。
Q5. 次の出場予定は？
A. 2025年11月6日から滋賀・瀬田ゴルフコース北コースで開催される「TOTOジャパンクラシック」です。
試合結果の総合まとめ
強さの内側に見えた「静かな闘志」
メイバンク選手権での山下美夢有の勝利は、単なる結果以上の意味を持つ。
8打差を逆転するスコア力、雷雲による中断でも崩れない精神力、そしてプレーオフでの冷静な判断力。
そのすべてが、「どんな環境でも自分のプレーを貫く」という信念の証だった。
今季2勝目となったこの勝利は、海外ツアーに挑む日本選手の存在感を一段と高めたと言える。
派手なアクションを見せることなく、自身のゴルフで結果を語る姿勢は、若手世代にとっても理想のモデルケースだ。
山下は次の滋賀での大会を前に、国内外のファンの期待を集める立場となった。
その静かな闘志が、次のフィールドでどんな軌跡を描くのか注目される。
