雑記ブログ、ときどきAmazon

Amazonアソシエイト,楽天room,広告PRがあります。

ネオクリティケア製薬が破産手続き開始へ!自主回収と親会社Neopharmaの資金問題が重なった結末

ネオクリティケア製薬が2025年9月5日に破産手続き開始決定。負債約44億7,100万円。2020年の自主回収や親会社Neopharmaの資金問題など経緯と影響を整理します。

ネオクリティケア製薬が破産手続き開始へ

 

広告の下に記事の続きがあります。ペコリ

神奈川県厚木市を拠点とするネオクリティケア製薬株式会社が、2025年9月5日に東京地方裁判所準自己破産を申請し、同日破産手続開始決定を受けた。負債は約44億7,100万円にのぼる。同社は1941年創業の老舗で、血液代用剤や糖類剤、ビタミン剤などの注射剤・輸液製剤を手がけてきた。2018年には年売上約63.8億円を計上したが、2020年の自主回収を契機に急速な業績悪化に直面し、親会社Neopharmaの資金問題も重なって事業継続を断念した。


ネオクリティケア製薬破産の概要

項目 内容
破産申請日 2025年9月5日
裁判所 東京地方裁判所
破産管財人 横山兼太郎弁護士(西村あさひ法律事務所)
負債総額 約44億7,100万円(2025年3月末時点)
主な事業 輸液・注射剤(血液代用剤・糖類剤・ビタミン剤など)
業績ピーク 2018年3月期:売上約63.8億円
業績悪化 2021年3月期:売上約43億円/最終損失約22億円
最終期 2025年3月期:売上約30.1億円/純損失約7.4億円
背景要因 2020年の自主回収、取引先契約解除、Neopharma側の資金問題

自主回収から始まった信頼喪失

1941年創業のネオクリティケア製薬は、輸液や注射剤を長年にわたり提供してきた。しかし転機となったのは2020年7月である。ソフトバッグ製剤の製造工程で環境モニタリングの不備が判明し、厚生労働省への報告を経て自主回収を余儀なくされた。製造ラインは約3か月停止し、その間に医療現場と取引先の不安が広がった。最終製品試験自体は合格していたものの、品質管理に対する信頼は大きく揺らぎ、主要な委託先から契約解除の動きが相次いだ。2021年3月期には売上約43億円にまで縮小し、最終損失は約22億円と大幅な赤字を計上した。


委託契約解除と収益悪化の連鎖

自主回収の影響で複数の取引先が契約を打ち切り、一部輸液は他社への製造販売継承に切り替えられた。自社で継続できる製造品目は減少し、原材料調達の難航も収益を圧迫した。結果として、2018年の売上約63.8億円から2025年には約30.1億円まで減少。6期連続赤字の中で資本は毀損し、資金繰りの限界が近づいていった。


業績推移と経営環境の変化

年度 売上高 最終損失 主な出来事
2018年3月期 約63.8億円 黒字 受託製造拡大、販路拡大
2021年3月期 約43億円 約22億円の赤字 自主回収、契約解除、信頼失墜
2025年3月期 約30.1億円 約7.4億円の赤字 親会社Neopharmaの資金問題、事業縮小

親会社Neopharmaの資金問題と再建失敗

2019年9月、ネオクリティケア製薬はUAEのNeopharma LLC傘下のneo ALAの完全子会社となった。海外資本の支援を背景に再成長を期待されたが、Neopharma側で金融スキャンダルや再編問題が発生。資金供給が想定どおり行われず、経営基盤は不安定化した。2024年11月にグループを離脱し独自再建を目指したものの、原材料調達の困難や製造品目の縮小で売上は減少し続け、6期連続赤字という重荷から抜け出せなかった。最終的に2025年9月、資金繰りの限界に達し破産を申請するに至った。


破産手続きの流れと今後の焦点

破産手続き開始決定を受け、破産管財人である横山兼太郎弁護士のもとで財産調査と換価が進められる。債権者は定められた期間内に債権届出を行う必要がある。製造設備や医薬品関連技術の売却先が現れるかどうかが、債権回収の成否に直結する。また、従業員の雇用や未払い給与も整理対象となり、医療業界における受託製造網の再編につながる可能性がある。


医療現場への影響

ネオクリティケア製薬は輸液や注射剤を長年提供してきただけに、同社の破産は医療現場に波及する懸念がある。特に一部製品は他社に製造移管されたが、供給体制の安定化には時間を要する可能性がある。厚生労働省医療機関は代替品の確保を進めており、患者への影響を最小化する取り組みが求められている。

 

kicks-blog.com

 


破産に至る経緯の流れ

  1. 1941年:創業、輸液・注射剤を主力に展開

  2. 2018年:売上約63.8億円でピーク期

  3. 2019年:Neopharma傘下入り

  4. 2020年:自主回収とライン停止で信頼失墜

  5. 2021年:売上約43億円/最終損失22億円

  6. 2024年:Neopharmaグループから離脱、自力再建模索

  7. 2025年3月期:売上約30.1億円/純損失約7.4億円

  8. 2025年9月:東京地裁が破産手続開始を決定


FAQ

Q1:ネオクリティケア製薬が破産したのはいつですか?
A1:2025年9月5日に東京地方裁判所準自己破産を申請し、同日破産手続開始決定を受けました。

Q2:負債総額はいくらですか?
A2:2025年3月末時点で約44億7,100万円とされています。

Q3:破産管財人は誰ですか?
A3:西村あさひ法律事務所の横山兼太郎弁護士が選任されています。

Q4:破産の背景には何がありますか?
A4:2020年の自主回収による信頼失墜、委託契約の解除、親会社Neopharmaの資金問題、原材料調達難などが重なったことです。

Q5:医療現場への影響はありますか?
A5:一部製品は他社に継承されましたが、供給安定までに調整が必要であり、厚労省医療機関が代替品の確保に動いています。

 

kicks-blog.com

 


ネオクリティケア製薬破産の整理

論点 要約
破産の事実 2025年9月5日、東京地裁が破産手続き開始を決定
財務状況 2018年売上63.8億円 → 2025年30.1億円、6期連続赤字
原因 自主回収による信頼失墜、取引先契約解除、親会社Neopharmaの資金問題
今後 管財人による資産換価と債権整理、雇用への対応
医療現場 輸液・注射剤の供給代替と安定化が課題

品質管理不備が示した製薬業界の脆弱性

ネオクリティケア製薬の破産は、品質管理不備が企業存続に直結することを示す象徴的な事例である。2020年の自主回収以降、同社は委託契約解除や顧客離れに直面し、赤字経営から抜け出せなかった。さらに、親会社Neopharmaの資金問題という外部要因も加わり、再建の努力は実を結ばなかった。製薬業界においては、品質保証体制の欠陥が即座に収益と信頼に影響する構造が浮き彫りとなった。今後は、同様のリスクを未然に防ぐため、各社がガバナンスと品質監視の強化に取り組むことが不可欠である。

 

kicks-blog.com