三谷幸喜脚本『もしがく』が2025年10月1日スタート。初回は30分拡大で視聴率5.4%。渡辺謙が声で登場し話題も、SNSでは辛口の声が相次ぎ、往年作との比較も浮上しています。
三谷幸喜『もしがく』
初回視聴率5.4%
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2025年10月1日、フジテレビ系の新ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』が初回放送を迎えた。脚本は三谷幸喜が25年ぶりに民放ゴールデン・プライム帯で手がける作品とあって注目を集め、主演の菅田将暉をはじめ二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波といった人気俳優が出演。初回は30分拡大で放送され、世帯平均視聴率は関東地区で5.4%(ビデオリサーチ調べ)を記録した。また、渡辺謙が声でサプライズ出演し、話題を呼んだ。
初回放送の主要ポイント
第1話の放送内容と反響
新ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、放送前から「三谷幸喜が四半世紀ぶりに民放ゴールデンへ」という話題性で注目を集めた。初回の放送は30分拡大され、キャストの顔ぶれも豪華。放送中には渡辺謙が声だけで登場するサプライズが仕掛けられ、ネット上でも話題となった。
一方で、初回の視聴率は関東地区で世帯平均5.4%、個人3.1%にとどまり、期待値の高さに比べると数字はやや控えめとなった。初回後のSNSでは「テンポが合わなかった」「思っていたより盛り上がらない」といった声もあり、初回から厳しい受け止め方も少なくなかった。
初回反応と制作側の意図
今回の作品は、三谷自身の半自伝的な要素を盛り込んだ青春群像劇として紹介されている。豪華キャストが勢ぞろいする一方で、視聴者からは「出演者は豪華なのに内容が物足りない」との意見も出ている。制作陣は「舞台をモチーフに人間模様を描く」ことを意識していたとされ、初回放送ではキャラクターや世界観を丁寧に紹介する構成が選ばれた。その結果、物語全体のテンポが緩やかに感じられたことが、視聴者の賛否を分けた要因と考えられる。
過去作と今回の初回の受け止め
辛口評価が生まれた背景
初回放送は注目を集めた一方、SNSなどでは「テンポが悪い」「豪華な俳優陣を生かしきれていない」といった辛口の感想も見られた。特に、過去の三谷作品に親しんできた視聴者にとっては、同時期に再放送された『王様のレストラン』(1995年放送、2025年9月再放送)が比較対象となったことが大きい。往年の名作がテレビで再び流れた直後に新作を視聴すると、どうしても過去の評価と比べられやすい環境になっていた。さらに、近作映画『スオミの話をしよう』(2024年公開)が最終興収17.7億円にとどまったこともあり、近年の三谷作品に「かつての勢いが見えない」という指摘が強調されやすい状況があった。
往年作の同時露出とファン心理
今回の新作放送とほぼ同じ時期に、NHK大河ドラマ『新選組!』(2004年放送)が2025年9月29日からNHKオンデマンドで初めて配信開始された。これにより、三谷作品の代表作を新作と並行して視聴できる機会が生まれた。長年のファンにとっては「過去の名作と比較しやすい環境」が整い、新作への期待値を高める一方、厳しい目で評価する要因にもつながった。
比較が生んだ「評価の揺らぎ」
新作ドラマが単独で放送されていれば、テンポや演出に対する評価はもう少し寛容であった可能性もある。しかし、実際には『王様のレストラン』の再放送や『新選組!』の配信解禁といった要素が重なったため、視聴者の中で「昔の三谷作品と比べてどうか」という視点が自然に働いた。比較対象がそばにあることで、評価が一段と厳格になり、初回から「脱落」という言葉が出るまでの流れを後押ししたといえる。
初回放送から比較視聴へ
新ドラマ初回放送(2025/10/01)
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視聴率 世帯5.4%/個人3.1%
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SNSで辛口な反応が広がる
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同時期に往年作の再放送・配信(王様のレストラン、新選組!)
↓
過去作品と比較される評価が強まる
↓
初回から「脱落」する視聴者が出る
❓FAQ:視聴者の疑問を整理
Q1. 新ドラマの初回視聴率は?
A1. 世帯平均5.4%、個人3.1%(関東、ビデオリサーチ調べ)。
Q2. 渡辺謙はどのように出演した?
A2. 第1話で声の出演としてサプライズ登場した。
Q3. 近年の三谷作品で話題になった映画は?
A3. 『スオミの話をしよう』(2024年公開)。最終興収は17.7億円。
Q4. 『王様のレストラン』はいつ再放送された?
A4. 1995年放送作が2025年9月に一部地域で再放送された。
Q5. 『新選組!』はどこで見られる?
A5. 2004年放送作が2025年9月29日からNHKオンデマンドで配信開始された。
総合要約表:数字と作品が示す流れ
数字と記憶に挟まれた新作の立ち位置
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、25年ぶりのゴールデン帯脚本作という期待を背負いながら、初回視聴率は5.4%にとどまった。数字だけを見れば決して壊滅的な結果ではない。しかし、同時期に『王様のレストラン』や『新選組!』といった往年作が再評価の場を得ていたことが、受け止め方を大きく変えた。名作の記憶と新作の現実が並べられることで、視聴者の評価は厳しくなりやすい。
一方で、豪華なキャスト、舞台的な構造、サプライズ出演など作品自体の話題性は十分に備わっている。今後の展開次第で評価が変化する可能性も高い。新作は「数字」と「記憶」という二重の物差しで測られており、三谷幸喜の現在の表現力がどう受け止められるかは、次回以降の放送が大きな試金石となるだろう。