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イワシで転覆した漁船6年前と同じ場所・同じ船 金華山沖で再び起きた転覆

金華山沖で転覆した漁船「第二山神丸」。その理由は、6年前とまったく同じ「イワシの入りすぎ」。船は修理され再使用されていたもので、再発防止策が不十分だったことが明らかに。なぜ制度は変わらなかったのか?海と命のはざまで起きた現実に迫ります。

 

 

 

イワシで転覆
年前と同じ場所

 

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【独自速報】またも金華山沖で転覆事故「イワシが入りすぎてバランスを崩した」—6年前と同じ船・同じ理由

✅見出し 要点
▶ 事故発生時刻と場所 5月1日午後1時頃、金華山南東沖15kmで発見
▶ 船の状態 底引き網漁船「第二山神丸」が転覆
▶ 乗組員の状況 日本人1名+インドネシア人5名、全員救助・無傷
▶ 原因と証言 船長「イワシが入りすぎてバランス崩した」と説明

この事故はなぜ再び起きたのか?

 いつ・どこで起きたのか?

2025年5月1日午後1時ごろ、宮城県石巻市金華山南東およそ15km沖で、漁船「第二山神丸」が転覆しているのを付近の船が発見しました。海上保安部の発表によると、同船には6人の乗組員(日本人1人、インドネシア人5人)が乗っており、通報から約1時間後に全員が救助されました。幸いにも全員が救命胴衣を着用しており、けが人はいませんでした。

救助された6人は、転覆後の船の上におよそ4時間にわたり漂流していたといいます。発見時の状況や救助の一部始終は、付近を航行していた複数の船からも確認されています。


なぜ注目されたのか?

本件が注目される理由は明確です。「第二山神丸」は、6年前にも同じ理由で転覆していた過去を持つ船でした。2018年の事故では、魚が入った網を揚げた際にバランスを崩して横転し、インドネシア人の乗組員1名が死亡しています。

今回の事故も、後部から底引き網を揚げたタイミングで転覆したとみられており、構造的・運用的な改善がなされていなかった可能性が浮上しています。所有会社は「6年前の事故と同じ原因で、反省しかない」とコメントしています。

比較項目 2018年事故 2024年事故
発生時期 2018年 2024年5月1日
船名 第二山神丸 同上(修理・再使用)
転覆の原因 魚の積載バランス崩壊 同上:イワシ大量入り過ぎ
死傷者 1名死亡(インドネシア人) 全員無事(6人救助)

船体構造と漁法の限界

第二山神丸のような中型漁船では、後部から網を引き揚げる際に一時的に重心が後方に偏る構造的特徴があります。特にイワシのような密度の高い魚が大量に網に入った場合、その重量が一気に片側に集中しやすく、船体のバランスを保つのが難しくなります。

また、6年前の事故の際にも、同様に「魚の集中による重心崩れ」が事故原因とされていましたが、構造強化や重量センサーの導入などは行われていなかったことが判明しています。つまり、同じ設計・運用のまま再び海に出たことが今回の再発を招いたといえるでしょう。

  • 船体後部の構造は大きく変更されていない

  • 操業中の重量計測システムも未搭載

  • 船員の手作業・感覚に依存した運用が続いていた

事故は今後どう防げるのか?

船体設計や操業ルールの見直しは進むのか?

今回の事故は、技術的な“未対応”がそのまま人的リスクへとつながった例です。

実際、第二山神丸を所有する漁業会社は、6年前の事故後に「構造の点検と安全運航体制の強化に努める」としていましたが、当該船は同じ船体を修理したもので、構造自体に大きな変更は加えられていませんでした。
また、船長の「イワシが入りすぎて…」という証言からも、現場判断での操業が続いていたことが伺えます。

近年、全国の漁協でも「積載重量の自動制御」「バランス警告センサー」などの導入が提案されていますが、コスト面や運用面での課題が多く、普及は進んでいません。とくに中小漁業者にとっては、“命を守る装備”が“経営の足かせ”になってしまうジレンマが横たわっているのです。

「分かっていても変えられない」漁業の現実

漁業の現場では「危ないのは分かっているが、魚が獲れるチャンスを逃したくない」という声も多い。実際、今回のような大量イワシの群れは一時的なもので、網にかかった瞬間が勝負だと言われている。

こうした“漁の勝負勘”と“安全管理”が両立しづらいのが現場のジレンマである。さらに、制度的にも漁船の安全基準には「強制力」が乏しく、改善を個々の判断に委ねる限界が浮き彫りになっている。

補足:

  • 中小漁業者にとって設備投資は経営負担に

  • ガイドラインは「自主基準」であり義務ではない

  • 海上保安部の巡視やチェック体制も限定的

✅見出し 要点
▶ 船体構造の限界 網の重量が片側に偏る設計に問題がある
▶ 安全設備の未導入 重量センサーなどは設置されていなかった
▶ 現場判断の継続 船長の経験と勘に依存する操業が続いていた
▶ 制度の不備 漁業安全の制度に強制力がないことが一因

この章は、「安全対策を怠った漁業者が悪い」と断定するものではありません。
読者が理解すべきは、“制度の不備”と“経済的な現実”が現場を縛っているという構造的問題です。
本記事は、再発防止に向けた「制度と現場の対話の必要性」を訴えるために構成されています。

 

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6年前と、同じ船、同じ理由、同じ海。

この偶然は、偶然ではない。
我々は「またか」と言いながら、その“また”の意味を見過ごす。

魚は海を移動する。しかし制度と構造は動かない。
人命を守るべき装備が、高価すぎて導入できず、命の天秤は市場価格に委ねられる。
人間の命が、季節魚の群れと同じように「消費」されてはいないか。

転覆したのは船だけではない。
希望と、教訓と、そして再発を防ぐはずだった私たちの「責任」そのものだ。


❓【FAQ】

Q1:第二山神丸は以前も事故を起こした?
A1:はい、2018年に同様の理由で転覆事故を起こし、1人が死亡しています。

Q2:今回の事故ではけが人は?
A2:全員救命胴衣を着用しており、けが人はいませんでした。

Q3:同型の漁船は他にもある?
A3:全国で中小型の底引き網船は多数ありますが、同様の構造的リスクを抱えているケースも多くあります。