富士通レディース2025初日、渋野日向子が7バーディ・1ボギーの「66」で首位発進。パッティング改革でつかんだ感触と、復調の手応えを千葉で見せた。大会の流れと今後の焦点を詳しく解説。
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富士通レディース2025開幕 渋野日向子が66の好発進で首位スタート
【大会初日の主要ポイント】
項目 | 内容 |
---|---|
大会名/日程 | 富士通レディース2025(10月17日~19日) |
会場 | 千葉・東急セブンハンドレッドクラブ 西コース(6,697ヤード/パー72) |
主催/公認 | 富士通株式会社/日本女子プロゴルフ協会(JLPGA) |
賞金総額 | 1億円(優勝賞金1,800万円) |
初日ハイライト | 渋野日向子が7バーディ・1ボギーの「66」で首位発進 |
特筆点 | パッティング改革を経て約半年ぶりの国内戦で復調の兆し |
本戦初日、渋野日向子が復調の手応え
秋晴れの千葉で開幕した富士通レディース2025。国内女子ツアーの第30戦にあたる今大会は、賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円を懸けて3日間の日程で争われる。舞台となる東急セブンハンドレッドクラブ西コースは、林間のフェアウェイと池が絡む戦略性の高いセッティングで知られる。毎年グリーンの速さが鍵を握るこのコースで、初日からギャラリーの視線が一点に集まった。
渋野日向子(サントリー)は、この日7バーディ・1ボギーの「66」をマークし、単独首位に立った。出だし1番で7メートル、続く2番で5メートルのパットを沈め、序盤から会場を沸かせた。6番ではグリーン左前のラフからチップインを決め、10番、14番でもバーディ。17番のパーセーブで流れを保ち、最終18番のボギーを最小限に抑えてホールアウトした。
「今までにないゴルフができた。最近ではあまり見ない入り方で、自分でもびっくりした」とラウンド後に笑顔で語った。久々にギャラリーの前で見せた快打は、長く続いた不振を振り払う一歩となった。
技術改革と再起への準備
渋野は今季、日米ツアーを通じて5戦連続で予選落ちを経験し、ショートパットの不調が続いていた。
その改善に向け、10月14日に福岡市内のスタジオで約3時間のレッスンを受講。動作解析で「手を使いすぎていた」と判明し、「体全体、特に大きな筋肉でストロークする」動きを重点的に修正した。
「今まで感覚だけでやってきたけれど、データで確認することで安心して打てるようになった」と本人は語る。初日から安定したリズムを保ち、特に距離感の精度が高まった点が好結果につながった。
前週のスタンレーレディス・ホンダでは予選通過を逃していたが、わずか1週間での調整で結果を出したことは、復調の兆しとしてツアー関係者の注目を集めている。
渋野日向子の初日スコア推移
ホール区分 | 結果 | 内容要約 |
---|---|---|
1番・2番 | バーディ・バーディ | 7m、5mを沈めて連続バーディ発進 |
3番~5番 | パー | バンカーショットを寄せて耐える展開 |
6番・7番 | バーディ・バーディ | ラフからのチップイン+アプローチ精度で伸ばす |
10番・14番 | バーディ | ショートパットを確実に沈めリズム維持 |
17番 | パー | 4m超のパットを沈め流れを保つ |
18番 | ボギー | 第2打をラフに外すも最小限に抑える |
合計 | 7バーディ・1ボギー=「66」 | 単独首位でホールアウト |
富士通レディース2025の初日は、渋野日向子の復調劇で幕を開けた。数字上の安定感だけでなく、パッティングの改善によってショットとリズムが噛み合い、久々に生き生きとしたプレーを披露したことが印象的だ。
大会は残り2日。東急セブンハンドレッドクラブ特有のアンジュレーションと風の影響をどう乗り越えるかが焦点となる。2日目以降も、渋野の「新しいストローク」が安定して続くのか、注目が集まっている。
本戦初日の展開と今後の焦点
大会初日のリーダーボードは、渋野日向子が6アンダーで首位に立ち、2位タイには渡邉彩香と菅楓華が並んだ。コース全体が穏やかな風に包まれた午前スタート組ではスコアを伸ばす選手が多く、午後になるにつれグリーンが硬く締まり、ショット精度が求められる展開となった。
上位陣はいずれもショートゲームの精度が高く、特に渋野はパッティングの安定感が際立った。前半で4つ伸ばした後も、プレッシャーのかかる場面でリズムを崩さず、冷静にパーを拾い続けた。フィニッシュ直後の笑顔には、自信を取り戻した確かな手応えがうかがえた。
一方で、グリーン周りのラフが深く、午後組にはタフな状況が続いた。コース特性から見ても、2日目以降は風の強弱とピン位置次第で難易度が大きく変わる。首位のスコアを守るには、パットの精度とアプローチの距離感が鍵となる。
富士通レディースが映す“秋シーズンの分岐点”
富士通レディースはシーズン終盤に位置し、年間ランキング争いにも直結する大会だ。ここで上位フィニッシュを果たせば、賞金ランキングやメルセデス・ランキングの上昇が見込める。渋野にとっても、来季の出場権確保やメンタル面での再起を示す場となる。
大会は1983年の創設以来、数々の名勝負を生んできた。近年は若手とベテランの競り合いが特徴で、今年もその構図が再現されている。注目は、ショットメーカーの若手勢が風と地形をどう攻略するか。渋野のプレーは、経験値と修正力の高さを示し、ツアー全体に影響を与える内容だった。
この大会をきっかけに、パッティングのデータ分析や練習スタジオの活用といった“科学的アプローチ”が、他選手にも波及する可能性がある。国内女子ゴルフの技術進化を象徴する初日となった。
技術と感性のバランスが戻った渋野
渋野日向子が見せたプレーは、従来の感覚的なゴルフに「理論と数値」を融合させた新しいスタイルだ。福岡でのレッスンで学んだ体幹主導のストロークは、リズムを一定に保ち、長いパットでも安定した転がりを実現している。
精神的にも“結果を追いすぎないプレー”を意識しており、表情や仕草からも焦りが消えた。ギャラリーとの距離を楽しむ姿は、2019年の全英女子オープンで見せたあの自然体を思い起こさせる。結果だけでなく、プレースタイルの成熟こそが今大会で得られた最大の収穫といえる。
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渋野日向子の初日ラウンド流れ
▶ スタートホール:1番、7mパット成功 → 勢いづく
↓
2番:5mバーディ → 連続成功で流れ確立
↓
3~5番:パーセーブ続く → 精度維持
↓
6番:チップインバーディ → ギャラリー沸く
↓
7番:パー5、アプローチ1m寄せ → バーディ
↓
10・14番:中距離パット沈めスコア伸ばす
↓
17番:4mパーパット成功 → 精神的支柱
↓
18番:ボギーも首位維持でホールアウト
FAQ(よくある質問)
Q1. 富士通レディースはどのような大会ですか?
A. 日本女子プロゴルフ協会公認のレギュラーツアー大会で、富士通株式会社が主催。1983年に創設され、現在は千葉・東急セブンハンドレッドクラブで行われています。
Q2. 渋野日向子の初日のスコアは?
A. 7バーディ・1ボギーの「66」で、単独首位発進とされています。
Q3. パッティング改革とは具体的に何を変えたのですか?
A. 福岡市内のスタジオで、手先中心の動作から体幹主導のストロークに修正。感覚だけでなく数値データに基づくフォーム改善を行いました。
Q4. この大会で注目すべき他の選手は?
A. 渡邉彩香、菅楓華、佐久間朱莉などが上位につけており、ショット精度で渋野を追っています。
Q5. 今後の見どころは?
A. 残り2日間の風とピン位置の変化によって展開が大きく動く可能性があります。渋野がパットの安定を維持できるかが焦点です。
富士通レディース2025初日を振り返る
渋野日向子の“理想の再構築”が示すもの
渋野日向子が富士通レディース2025で見せたプレーは、単なるスコアの改善ではなく、競技者としての自己再構築を意味している。短期間での修正を支えたのは、感覚頼みのゴルフから理論とデータを取り入れる姿勢への転換だ。これは今の女子ツアーが直面している課題、「感性と科学の融合」を最も端的に示した例といえる。
2019年のメジャー制覇以降、国内外で期待と重圧を受け続けてきた渋野が、再び自然な笑顔でプレーできるようになった背景には、競技を楽しむ意識の回復がある。プレッシャーの中でも自分のゴルフを信じられる精神的成熟は、若手選手にとっても指標になる。
この初日「66」は数字以上に価値のある一歩だ。競技としての精度と、ファンに届ける喜び。その両立を再び体現し始めた渋野日向子の姿は、国内女子ゴルフの新しい方向性を象徴している。