令和仮面ライダー第7作『仮面ライダーゼッツ』が2025年9月より放送決定。7月6日放送の『仮面ライダーガヴ』内でティザー映像が初公開され、胸に巻くベルト「ゼッツドライバー」や“夢に潜入するエージェント”という斬新な設定が明かされた。劇場版『ガヴ』での先行登場も予定されている。
夢に潜入する新ヒーロー
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令和元年に『仮面ライダーゼロワン』が放送を開始して以来、次々に新しい価値観を提示してきた「令和仮面ライダー」シリーズ。2025年、その系譜に新たな1作が加わることが明らかになった。7月6日放送の『仮面ライダーガヴ』内で公開された映像により、次回作『仮面ライダーゼッツ』の存在が正式に発表された。人の夢の中に潜入するという斬新な設定に加え、胸に巻く変身ベルトというシリーズ初のデザインも注目を集めている。
仮面ライダーゼッツ発表内容(2025年)
ティザー公開と発表内容
2025年7月6日に放送された『仮面ライダーガヴ』内で、次回作『仮面ライダーゼッツ』のティザームービーとビジュアルが初公開された。令和ライダーとしては通算7作目となる本作は、2025年9月よりテレビ朝日系列で放送開始予定とされている。
今回の発表では、制作スタッフも正式に明かされた。原作は石ノ森章太郎氏で、ゼネラルプロデューサーにはテレビ朝日の大川武宏氏が名を連ね、東映からは谷中寿成氏、湊陽祐氏、高崎壮太氏がプロデューサーとして参加する。制作はテレビ朝日・東映・ADKエモーションズが共同で担当する体制が採られている。
令和のライダー作品としては、『ゼロワン』『セイバー』『リバイス』『ゲイザー』『ガッチャード』『ガヴ』に続く7番目のシリーズとなり、放送開始6年目を迎える。
設定・デザインと初登場予定
今回発表されたティザービジュアルでは、バイクにまたがる仮面ライダーゼッツの姿が描かれており、黒を基調としたボディと真紅の複眼が印象的なビジュアルとして提示された。従来のシリーズ作品と明確に一線を画すのが、変身ベルトの位置だ。仮面ライダーゼッツの変身ベルトは、腰ではなく胸部に巻かれており、「ゼッツドライバー」と命名されている。
変身ギミックには、「カプセム」と呼ばれる球状のデバイスを使用する設定が紹介されている。ティザームービーでは、このアイテムがベルトに装填されることでライダーが変身する様子が断片的に描かれた。なお、ライダーが“人の夢”に潜入してミッションを遂行するという設定も明かされ、視聴者の間でさまざまな考察が広がっている。
また、テレビシリーズ放送に先駆け、7月25日公開の映画『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』にて、ゼッツの姿がスクリーンに初登場することも決定している。劇場版での登場シーンは短時間に限られるとされるが、本格的な登場に向けた“顔見せ”として位置づけられている。
革新的な「胸部ベルト」と令和ライダーの潮流
仮面ライダーシリーズでは、変身ベルトは常に腰に装着するのが通例であり、これまでに放送された全作品でこのスタイルが踏襲されてきた。今回初めて導入された「胸に巻くベルト」という構造は、視覚的なインパクトだけでなく、変身時の所作や演出にも変化をもたらすと見られている。
ゼッツドライバーには「カプセム」という球状アイテムを装填して変身するという設定があることから、玩具展開においても収集要素や変形要素が強調される可能性が高い。令和ライダーの初期である『ゼロワン』がAIと企業社会をテーマにしていたように、ゼッツは“夢”という非現実空間と現実との関係性をテーマとして掘り下げる作品になるとみられている。
令和仮面ライダー主要作品|設定とベルトの違い
作品名 | 放送開始 | 主題設定 | ベルト形式 | 初登場媒体 |
---|---|---|---|---|
ゼロワン | 2019年9月 | AI企業社長 | 腰巻き型(飛電ゼロワンドライバー) | TV初回 |
セイバー | 2020年9月 | 聖剣と異世界 | 腰巻き型(ソードライバー) | TV初回 |
リバイス | 2021年9月 | 悪魔契約 | 腰巻き型(リバイスドライバー) | TV初回 |
ゲイザー | 2022年9月 | 遺伝子覚醒 | 腰巻き型 | TV初回 |
ガッチャード | 2023年9月 | 錬金術とカード | 腰巻き型(ガッチャードライバー) | TV初回 |
ガヴ | 2024年9月 | 菓子と家族の対立 | 腰巻き型(ガヴリースドライバー) | TV初回 |
ゼッツ | 2025年9月予定 | 夢潜行エージェント | 胸部装着型(ゼッツドライバー) | 映画『ガヴ』先行 |
ゼッツ登場による期待と世界観の展望
仮面ライダーゼッツの設定である「夢に潜入するエージェント」という着想は、これまでのライダー作品では例を見ない構造をもっている。夢という無形の領域で任務を遂行するというテーマは、視覚的な演出だけでなく、主人公の内面描写や記憶・感情の操作など、物語の展開に幅広い可能性を与える。
近年の仮面ライダーは、『ゼロワン』でのAI倫理、『リバイス』での内面の葛藤、『ガヴ』での家庭と孤立をテーマとするなど、現代社会に接続したテーマ性を持ち続けている。『ゼッツ』では、夢を軸に“人間の欲望と希望”をどう描いていくかが今後の見どころとされる。
ゼッツ世界の初期設定要素と登場順整理表
“胸に巻く”ゼッツドライバーが意味する象徴性
従来の仮面ライダーシリーズでは、変身ベルトは腰部に装着することが常識とされてきた。これは「身体の中心で力を得る」という演出上の様式とも一致していた。しかし仮面ライダーゼッツは、シリーズ初となる“胸部装着”という形式を採用した。
このデザイン変更には、単なるビジュアル上の差異を超えて、主人公の使命感や「心に宿る力」という象徴的な意味が込められていると解釈できる。胸元にベルトを装着することで、変身という行為そのものが“内面の変化”とより強く結びつく構造になっている。
発表から放送までの時系列整理(2025年)
❓ FAQ
Q1. 仮面ライダーゼッツは令和ライダーの何作目にあたる?
A1. 『ゼッツ』は、令和元年の『ゼロワン』から数えて通算7作目にあたる作品です。
Q2. ゼッツドライバーは本当に胸に巻くのですか?
A2. はい。公開されたティザービジュアルでは、ゼッツドライバーが胸部に装着されており、公式にも「シリーズ初の胸装着型」と明記されています。
Q3. テレビ放送より前にゼッツを見る方法はありますか?
A3. 2025年7月25日公開の映画『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』にて、ゼッツがスクリーンに最速登場すると発表されています。
Q4. カプセムとはどのようなアイテムですか?
A4. カプセムはゼッツドライバーに装填して変身する球状アイテムで、映像では周囲に浮遊しているような描写が確認されています。
Q5. 物語の舞台や敵の存在は明かされましたか?
A5. 現時点では、ゼッツが「夢に潜入するエージェント」という設定のみが明かされており、敵勢力や詳細な舞台設定は今後発表予定とされています。
仮面ライダーゼッツ発表情報(2025年7月時点)
ゼッツが切り拓く“夢”と“記憶”の物語軸
仮面ライダーゼッツの登場は、令和仮面ライダーの物語世界における一つの転換点となる可能性をはらんでいる。AI、悪魔契約、家族の再構築など、前作までが現実社会との対話を軸に据えてきた中で、“夢”という抽象的だが誰にとっても内在的なテーマが選ばれたことは象徴的である。
特に「夢の中で任務を遂行する」というコンセプトは、現実との境界を曖昧にし、記憶や感情の操作といったメタ的な要素を含む展開が予想される。さらに、胸に巻く変身ベルトという革新的なデザインは、ライダー自身の変身理由や存在意義を視覚的に象徴づける機能も持ち得る。
ゼッツが描くのは「夢を見る力」だけではなく、「夢に責任を持つこと」が求められる時代のヒーロー像かもしれない。